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以下の文章は「アニファ」/(株)スタジオ・エス刊を参照させていただいています。


今回は、動物達の爪のお手入れについて!

爪は何のためにあるの?
野生下では穴掘り、木登り、狩りなどをして生活している動物達ですが、爪が伸びすぎて困っているという話は聞いたことがありませんよね?かといって爪切りをしている光景なんて見たこともありませんね。彼らは爪が伸びすぎるということはないのでしょうか?

環境で爪の伸びすぎは防げるもの
動物達の爪は、穴を掘ったり木に登ったり、走り回ったりしているうちに自然に削れたり伸びてきたりするもので、本来ならとりたてて気にするようなものではありません。では、飼育下ではどうなのでしょう?
野生下での生活全てを再現することはできませんが、その中で可能なものを再現できれば、爪が伸びすぎることはないはずです。つまり穴掘りをする動物なら穴掘り行動ができるような環境、木登りをする動物なら木の枝を移動できるような環境を用意することです。(犬、猫、フェレットのような狩りをする動物の場合、その環境は作れませんが、彼らは飼い主とコミュニケーションをとることを好む動物なので、爪は定期的に切るべきでしょう)

もちろんそれ以前に、充分な運動ができるサイズの飼育施設を用意するとともに、栄養バランスの悪さも爪の伸びすぎに関与していると考えられるので、それぞれの動物に適したエサを与えることも大切です。こうした点に注意をすれば、爪が伸びすぎて困ることはないはずですね。

本当に爪が伸びすぎているの?
環境やエサに気を付けてきちんと飼っているにも関わらず、うちの動物の爪は伸びている、という方もいらっしゃるかもしれません。そのような場合、まず最初に確認したいのは「本当に伸びていますか?」ということです。人は定期的に爪を切るので、動物達も同じようにしなくてはならないと考えてはいないでしょうか?

多くの場合、爪の先は尖っているのが普通です。これは爪の役割を考えれば当然のことですね。先が尖っているから切らなくてはいけない、というのは正しくありません。切らなくてはならないのは、先が長く巻き込んでいるような場合や、床に手足を付いた時に爪が曲がってしまうような場合です。こうなってしまったら、切ることを考えた方が良いでしょう。
※年をとると、動物種または個体によっては動きが緩慢になり、爪が伸びやすくなることがあるようです。この場合、爪切りのためにストレスをかけることは非常に危険ですので、注意して下さい。まだ小さいうちもやめた方が良いでしょう。よくしつけされた犬、猫、フェレットなどは爪を簡単に切らせてくれるので、問題はないでしょう。

爪を切る時にはどんなことに注意すればいいの?
さて、爪はどのように切れば良いのでしょうか?

最も安全なのは、熟練した獣医師に切ってもらうことです。犬や猫ならトリマーに依頼するのも良いでしょう。プロに頼むのがより安全な方法です。
お願いできる人がいないとしても、動物を保定(動かないようにしっかりと持つこと)できず、安全に切る自信がないなら、自分で切るのはやめた方が賢明です。深爪をしてしまったり指まで切ってしまったり、せっかく培ってきた信頼関係を失うこともあります。伸びすぎていても安全な飼育環境を用意することで、なんとか乗り切っていけるでしょう。
動物達の爪の中には血管が通っていますので、切りすぎて血管を傷つければ出血してしまいます。明かりに透かして血管を確認しながら切るというのは基本ですが、それでもよく分からないことがあるかもしれません。無理せず、先の方だけ少しカットする程度にしましょう。
それでも出血してしまうことがあるかもしれませんが、深爪による出血程度ならとりたてて大変なことにはなりませんので、落ち着きましょう。ハムスターやリスなどは清潔で狭い容器に入れ、動き回ることを制限していればすぐに出血は止まります。ウサギやフェレット程度、またはそれ以上の大きさがあるなら、患部を軽く圧迫しながらクイックストップ(粉末状の止血剤)などで止血するなどの方法をとることもできます。慌てずに対応するようにしましょう。

次回は動物別爪切りの注意点の予定です。

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