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以下の文章は「実用百科シリーズ インコの飼い方 上手な飼い方と殖やし方」/高木一嘉著/永岡書店刊を参照させていただいています。


今回は、インコの選び方です!

インコの選び方
インコを飼う前にある程度、種類を選ぶ必要があります。また品種についても、多少の知識が必要です。とんでもない大声で叫ぶ種類や、始終鳴いてばかりいてうるさい種類のものや、体質の弱い鳥、病気の鳥、カタワの鳥などを購入したり譲り受けた場合、後で苦労します。インコを飼う時は、自分で実物を見て気に入ったものを飼うのが当然ですが、その前にどのような種類がどのような特徴を持っているか、知っておきましょう。

鳥体の大きさによる飼育の長所と欠点
気候の変化、特に冬の寒さは熱帯から輸入したインコ、オウム類には辛いものです。小型のものよりは、中、大型鳥の方が強健です。病気についても、大型のインコは抵抗力があり、簡単に死ぬことはありません。ただし体以上の大声をたてますので、あまり大声のものは避けた方が良いでしょう。大型のものは動物園、遊園地で飼われるものが多いのです。また大、中大型は飼い主に慣れるまでは、くちばしで噛むことがあり、力が強いため危険が伴います。次に小型のものは何といっても管理が楽で、手で捕えることもできます。飼育室も一般のもので間に合い、餌もブンチョウ、ジュウシマツとほぼ共通です。小型のものはほとんどが巣引き可能で、ヒナを育てる楽しみもあるわけです。
尾の長さは含まずに体の容積を中心に、インコの大きさを小型、中型、中大型、大型の4つのタイプに分けてみましょう。

  • 小型インコ・・・これはセキセイインコやルリハインコ程度のものです。

  • 中型インコ・・・ボタンインコのキエリボタン、ヤマブキ、ルリコシ、ブルー、コザクラ、ハツハナ、コハナインコからミドリインコ、コセイインコ、オトメ、ヒスイ、セイキインコなど多くの種類があります。

  • 中大型インコ・・・大型と中型インコの中間のもので、オカメインコぐらいから大きめのものも含みます。ゴシキセイガイ、ワカケホンセイ、ダルマインコ、ヒインコ、ショウジョウ、ズグロ、ナナクサ、キクサ、サメクサ、ココノエなど最も多くの種類を持つグループです。

  • 大型インコ・・・コンゴウインコ、オオバタン、キバタン、ヨウム、ボウシインコ類、モモイロインコ、アカムラサキなどです。ほぼニワトリくらいの体重があります。オウム、インコ類は頭が大きいので、大きく見えます。

体の丈夫さについて
インコ類はオーストラリア、南アメリカ、東南アジア、アフリカなどから輸入したものがほとんどです。そこで日本の寒さに馴染むことと、野生とは違う餌に慣れることが条件になってきます。この2つに馴染まないものは飼い鳥としては不適当です。そこで、鳥獣店で一冬越したものを求めるのが理想的です。日本の気候にも適応し、餌にも慣れたものは非常に強健で、戸外でも冬越しするものが見られます。

地子は体質が丈夫で巣引きができる
地子とは日本で生まれて育った鳥のことです。そこで輸入鳥と地子が同じ鳥獣店で売り出されることがありますが、地子の方の値段は2倍近くも高価になっています。これは日本の気候、食物など、全てに順応しているため、体質的にも強く、人にも割合慣れているため、巣引きもできるからです。
ただし輸入ものも地子も外見では全く分からないので、信用できる鳥獣店や愛好者を通じて求めるのが良いでしょう。

つがいで飼うか1羽で飼うか
インコ類は雌雄が大変にむつまじいので、つがいで飼うことをお薦めします。つがいで飼うと1羽の時では見られない、様々な動作が見られます。また広い禽舎なら巣引きもでき、生物の本能である生殖をさせ、いきいきとした状態を保つためにも、つがいで飼う方が良いのです。ただしボウシインコ、オオバタン、コンゴウインコなどの大型鳥は物真似させたり、犬のように慣らしたりするので、1羽で飼うのが普通です。

種類の選び方
美しい羽色や物真似がうまい、姿がかわいいからなどと簡単に選んでしまうと、思わぬ失敗をしてせっかくの鳥を逃がしたり、死なせたりすることにもなりかねません。そこで初めから飼育の難しい鳥を選ばず、丈夫で飼いやすい種類から手掛けることをお薦めします。
初心者にも楽しく飼える鳥の条件とは

  1. 丈夫であること(冬の寒さにも保温の必要のないもの)。

  2. 羽色に変化があって美しいこと。

  3. 餌が普通のヒエ、アワの配合餌で、入手や調合に不便のないもの。

  4. 飼育コストが高くつかないもの。

  5. 飼育に危険のないもの。

  6. 飼育管理が易しいこと。

  7. 巣引きができ、人に慣れやすいこと。

このような条件を持ったインコは、セキセイインコです。この鳥はオーストラリアに、今でも原種の野鳥が住んでいるのですが、飼い鳥として改良され、100種以上の改良種が作られました。
現在鳥獣店で売られているセキセイインコは、いずれも半ば家禽化された地子がほとんどで、手乗りビナから成鳥、若鳥と、1年中入手できます。
この鳥は繁殖力が盛んで、環境に慣れると容易に巣引きしますので、初心者でも結構ヒナを取ることのできる種類です。
インコ類の飼育にいくらか経験のある人なら、巣引きや管理に少々知識のいる高級インコを選ぶことができます。セキセイより大型で羽色も華麗なグループにボタンインコ、クサインコ類があります。いずれも購入するには万に近い金額が必要ですが、鑑賞鳥の粋を集めたようなグループです。
インコは全ての種類について鑑賞鳥ということができ、割合に人に慣れ親しみやすいです。物真似もできない鳥の方が珍しく、ほとんどの鳥種は上手、下手の差こそあれ、何らかの物真似をします。巣引きは大型の禽舎(小は1平方メートル、大は10平方メートル)で植物、樹木を植え込んで自然の状態を作ってやると、これも巣引きができない鳥の方が珍しいくらいです。外国では禽舎飼育によって、ほとんどのインコ、オウムの巣引きに成功しています。

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