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以下の文章は「実用百科シリーズ インコの飼い方 上手な飼い方と殖やし方」/高木一嘉著/永岡書店刊を参照させていただいています。


今回は、飼い方の色々です!

カゴ飼い
最も一般的な飼い方で、姿を眺めたり巣引きを楽しんだりするのに適した飼い方です。ただカゴ飼いと言っても小型のものから、セキセイインコが20羽も飼える2m四方の雑居カゴまで、カゴ飼いの中にもいくつかの方法があります。また普通のカゴではなく、ガラス張りを兼ねたものをバルコニーに設置して温室化したものもあります。これは半ば次に述べる禽舎の部類に属します。

禽舎飼育(屋外)
禽舎は一般には間口3m〜7m、奥行き1.5m〜3mほどの金網張りで、半分屋根を設けた屋外禽舎です。2m四方の大型カゴを屋外庭園に設けたものも禽舎ですが、この場合屋外に設けた大型カゴを、屋外禽舎と呼んでいます。禽舎の良い点は、極寒の12月〜3月を除いてはいつも自然の雨風に触れ、日光を浴びることや植え込みの植物で鳥が休息できることです。そうした利点に加え、狭いカゴに閉じ込められた感じがなく、伸び伸びと飛び回れることができるのは鳥にとって最高でしょう。実際に2m四方の広さでも鳥達は生き生きと動き、よく鳴いて楽しげに見えます。また狭いカゴの中ではなかなか巣引きしなかった鳥が、よく巣作りをして雛を孵します。こうした利点は飼い主の眺める味わいを深くしてくれる利点にもつながります。外国では主に、屋外禽舎の飼い方が行われています。
【屋外禽舎作成の注意】
禽舎の作成にあたって次のことに注意しましょう。

  1. 日光が充分入り、夏は木陰(日陰)があり通風も良く、乾燥するところに設けます。

  2. 風雨に餌箱がさらされても吹き飛ばされたり水濡れや汚染されない所に、餌箱を設けます。

  3. 禽舎の中に人が入らなくても、餌の補給や水換えなどの日々の管理が速やかにできる所にします。

  4. 人が入れるようにドアを作る場合は、禽舎の高さの半分くらいのドアにします。(一杯に開くと鳥は習性上、上部を飛ぶので逃がす恐れがあります。)

  5. 犬や猫が入らないように充分強い金網を用います。飼い鳥自体もくちばしの強い鳥がいるので、内部はトタンかステンレス板を張って、支柱や木質部は露出させないようにします。

  6. 床はコンクリート張りにするか、土ならば周囲をコンクリート・ブロックで囲んで犬、猫、ネズミの侵入を防ぐようにします。

  7. 屋根や床は、雨水の排水を良くするようにします。

  8. 塗りたてのペンキは鳥に毒なので、充分に乾燥させてから鳥を放すようにします。

  9. 禽舎は冬季の寒冷を防ぐ意味で、ガラス戸が入るようにしておくと便利です。

  10. 禽舎内にツゲや柳など小枝が沢山出る木を植えると良く、日陰にはヤツデ、アオキなどが良いです。

【禽舎内の造作】
内部の造作は浅い池を造ったり滝を設けたり、砂場、餌台、巣箱など取り付けると面白いでしょう。
【放す鳥の選び方】
各色のセキセイインコも、色取りに変化を持たせると楽しいものです。単色の黄色ルチノウ白色アルビノウの取り合わせも、和らいだ雰囲気があって良いですね。中型以上のインコでは五色セイガイインコの多色や、赤色鮮やかなヒインコなど目立つものが沢山います。ただし放す鳥の種類によっては仲の悪いもの、意地悪く同居の鳥を追い回して餌を食べさせないものなどがいるので、違う種類を放鳥したら注意して見ておく必要があります。
【他鳥との取り合わせ】
鳩やウズラ、チャボは争わないので一緒に飼えます。鳩の中でもクジャクバトの白色種は清楚で、極彩色のインコの禽舎に放すと引き立ちます。ウズラは暖かい気温の季節である5月〜10月頃までは、ほとんど毎日卵を産んでくれます。ウズラの餌は鶏の配合飼料にキャベツ、白菜、小松菜などを細かく刻んで与えます。昆虫、パンくずも食べます。

カゴ飼い兼放し飼い
手乗りインコのブームでセキセイインコ、ボタンインコ、ダルマインコ、コセイインコなど色々なインコやオウムが室内に放されてよく慣れ、飼い主にたわむれているのは楽しい光景です。ただ食事と休む時やカゴの中に入ります。
放し飼いの鳥は人によく慣れている反面、犬や猫に対してもおっとり構えているので犠牲になることが多く、その点気を付ける必要があります。また戸外に連れ出す時は驚いて空高く舞い上がり、そのまま飛び去ってしまうことが多いので、風切羽は切っておく方が良いでしょう。

完全放し飼い(屋内)
カゴは使わず、室内に木の枝を取り付けて鳥を自由に放しておく飼い方です。ただしこの飼い方は人間と起居を共にすることでより飼い主に親しみますが、やたらに糞をするので何羽も放すというわけにはいきません。また大事な書物を噛み破られたりする難点もあるわけです。

庭園放し飼い
庭のある家庭では試みてみると良いでしょう。
ただし犬のように家を覚えさせ、逃げることなく居ついてくれることが先決で、根気良く慣らさなければなりません。鳥も好奇心が強いので、すぐ外へ飛んで行こうとします。
小型のインコでは外敵に襲われることが多いので、中大型から大型インコ、オウムに適しているでしょう。よく慣れると見知らぬ人や犬、猫の侵入には声を上げて飼い主に知らせたりします。

撞木シュモク飼い
撞木はTの字型に張り出した高さ1〜1.5mの金属製の柱で、上部の水平部に鳥を止まらせて飼う方法です。
水平部には餌、水入れが付けられ、また鳥が飛び立てないように、細い鎖が鳥の脚に取り付けられます。主に中大型から大型インコやオウムの慣れたものに使われる飼い方です。遊園地、動物園、デパート屋上などで試みられています。

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2004年7月2日更新