アズラエル -Azrael- |
4つの顔を持つ イスラム教の死の天使です。4枚の翼で、空を飛ぶ時は体を100万枚のベールで包みます。もしベールの下の体が見えるとしたら、その体は無数の目で完全に覆われていることでしょう。この目は、生きている人間1人につき1個という割合になっています。アズラエルの目の1つがまばたく度に、地球のどこかで誰かが死に瀕しているのです。 アズラエルは全ての人間の名前が載ったリストを持っていますが、誰がいつ死ぬかまでは分かりません。ある1人の人間に死期が訪れた時、アラーは玉座のすぐ下にある木の葉を落とします。この葉に死ぬべき人間の名前が書かれているのです。アズラエルは名前を読み、40日後に死者の肉体と魂を引き離します。しかし時として、これに反抗しようとする者もいます。物事をうまく運ぶため、アズラエルがアラーの所へ戻り楽園から林檎の実を持って来て、それを反抗している者に見せることもあります。 イスラムのある伝説によると、アズラエルはアラーが最初の人類であるアダムを創造するのを手伝ったことにより、死の天使という任務に就いたと言います。この話ではアラーは仕事をスムーズに運ぶため、まず天使ジブリール(ガブリエル)とミーカール(ミカエル)、そしてアズラエルではなくイスラーフィールを地上に送りました。この3人の天使達はアダムを創るのに使うため、それぞれ別の種類の粘土をアラーに持って行くことになっていました。しかし大地は3人の天使に、新しい創造物はその創り手に反抗し、大地にも不幸をもたらすであろうと警告しました。故に3人は様々な色の土を携えることなく、アラーの元に戻りました。これに満足しなかったアラーは、したたかなアズラエルに土を持って来るよう命じました。アズラエルは大地のいかなる拒絶にも耳を貸しませんでした。アラーはこうして、任務を全うした職務に忠実なアズラエルに時として非常に辛いことである、肉体と魂を引き離すという仕事を与えたのです。 |