Flower Garden

今回は、アヤメを紹介します。

「あやめの里」のアヤメ

神奈川県の大山をバックにアヤメが咲きほこっています。

 

アヤメ

アヤメ
写真は友人のSさんから頂きました。

<アヤメ>(綾目、菖蒲)
アヤメ科
園芸分類:耐寒性多年草
花期:5〜6月
用途:鉢植え、花壇、切り花

【特徴と性質】

日本から朝鮮半島、シベリアにかけて自生する植物で、日当たりの良い高原に群生します。古くから庭で栽培されてきた日本の草花ですが、最近は植える人が少なくなりました。もっと植えたい草花です。
根茎は地表に広がり、乾燥地に強く、傾斜地の土留め用にも植えられます。年数が経つと円形の株になります。草丈は60cm内外、花期は5月で茎の先に青紫色の花が咲きます。花弁の元の黄色の部分の縞模様を綾目と表現し、これからアヤメの名ができました。日本産アイリスの代表種です。
花の外側には大きな花びらが3枚あります。これを外花被と言います。外花被と外花被との中間に細い花びらが全部で3枚立っており、これが内花被です。更に外花被の上に小さめの花びらがあります。先が2つに裂けて、ぎざぎざがあり、これは雌しべの一部となっています。雌しべの上の方は3つに大きく裂け、紫色に染まっていて、花びらのように見えます。雌しべは3つに分岐した雌しべの下側に隠れています。
【草姿】
葉は直線状に細く伸び、根元は葉と葉が抱いています。
【年間生育サイクル】
春に葉を伸ばし、晩春に花茎を伸ばして咲きます。受粉した実は秋に熟します。晩秋に地上部は枯れます。
【種類と品種】
アヤメには昔から草丈の低いチャボアヤメ(三寸アヤメ)や白花品がありましたが、ハナショウブのような多様な園芸品種は生まれませんでした。最近になって桃色や淡青色、淡黄色など様々な花色のものが生まれつつあり、発展が期待されています。
近縁のものに、特に草丈の高いカマヤマショウブがありますが、花だけで区別することはほとんど困難です。
古くに中国から渡来したイチハツも乾燥に強い草花で、その性質を応用してかやぶき屋根の棟のところに植えて、屋根を締め付けて守りました。葉は幅広で丈は低く、根茎は太く地表を這って広がり、群落を作って増えます。まれに白花もあります。
【仲間】
外花被に縦形の黄斑のあるノハナショウブ。外花被に白色の縦縞が入るカキツバタ。花はアヤメに似て葉の幅が広いヒオウギアヤメ。
【栽培のポイント】
丈夫な草です。日当たりで育てれば、地植えも鉢植えもできます。
乾燥に強いこの仲間は、日当たりが良く水はけの良い場所に植えます。晩秋か早春に植え替えますが、植え替えは4〜5年毎で良く、花の終わった時が適期で、2〜3芽を1株として分けます。この頃はまだ根があまり伸びていないので、消耗を少なくするために葉先を1/3程度切り捨てて植えます。
植え付け後2週間も経てば、新しい根が出て活動が始まるので、株の周辺に肥料を与えます。油粕と骨粉を3:1に混ぜたものや、それを固形にした市販のもの、または緩効性の化成肥料でも結構です。1回に与える量は少なめにし、せいぜい半握り程度、これを1ヶ月に1回、延べ2〜3回で充分です。植え替えをしなかった年も、主として花後に同様に施肥します。
アヤメの仲間は、花の咲いた茎の両脇に葉だけを茂らせた小苗ができていて、これが翌年に花をつけます。この苗は親株の花後に自分の根を伸ばし、秋までに充分に育って力を蓄えるので、この時期に栄養分を必要とするのです。花の終わった茎は花後すぐに根元から切り取って、若苗に充分日光を当てます。これが宿根性アイリス類の育て方の基本で、特別に手のかかる作業はありません。

anabull2.gif (133 バイト)花言葉は・・・「花づくり大百科」版
紫(5月11日の誕生花):メッセージ
白(6月3日の誕生花):希望

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上記の文章は
「花づくり大百科」/主婦の友社刊

を参照させていただきました。

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