Flower Garden

今回は、ツツジを紹介します。

ツツジ

ツツジ

これは会社の門の所に咲いていたツツジです。(もしかしたらサツキかな?)写真は友人のSさんから頂きました。Sさん、どうもありがとうございます!
今回はツツジ類全般について書きますね。

ツツジ科ツツジ属
園芸分類:常緑・落葉低木
花期:2月中旬〜6月
用途:
庭植え、鉢植え

【ツツジとは】

ツツジは日本や中国を中心とする東洋原産の花木です。特に日本には山野に自生している種類の数が多く、世界の中心と言っても良いほどです。
ツツジは私達日本人には昔から馴染みの深い花木で、万葉集にもいくつかのツツジ(管自、管士、都追慈など)の歌が載せられています。語源は筒状に咲く花の形から来ているものと考えられます。中国では落葉性のレンゲツツジの仲間を羊躑躅、その他のツツジを杜鵑花と呼んでいます。英語ではアザレアと呼ばれています。
【ツツジとサツキの違いは?】
「ツツジとサツキってどこが違うの?」と思ったことはありませんか?植物分類学のうえではツツジもサツキも、同じツツジ科ツツジ属に属しているごく近縁の種なのです。ところが開花期はツツジが4月なのに、サツキは遅れて5月に咲きます。この間に季節は春から初夏に移り変わるため、季節感の違いから江戸時代以降、両者は区別して取り扱われてきました。
【種類】
ツツジにはヤマツツジのように、冬も葉が落ちない常緑性の種類と、ミツバツツジのように、冬に葉が落ちる落葉性の種類があります。落葉性の種類はヨーロッパ、アメリカ、アジアなど、北半球全体に自生分布していますが、常緑性のツツジは東洋にのみ自生しています。
【栽培のポイント】
ツツジは乾燥には割合に強い植物ですが、水はけが悪いと生育がよくありません。高植えにするなど、排水をよくするようにしましょう。
苗木の選び方
ツツジは根が弱いので、根の傷んでいないものを選ぶのが一番大切です。土がじめじめしていなくて、土の中に白い細根が見えていればOKです。
植え付け場所
庭の中でも少し高くなった所で、日当たりの良い場所を選んで植え付けます。
植え付けの時期
常緑性のツツジは、2〜3月が適期になります。植え付けた後の管理が良ければ、真夏を除けば他の時期でも植え付けることができます。落葉性のツツジは落葉期間中が、移植の適期になります。
植え付けの方法
植え付ける場所に深さ30〜50cmの穴を掘り、その中に腐葉土、堆肥、ピートモスなどの有機物を3割ほど混ぜた土を埋め戻します。土が少し盛り上がるように多めに土を置き、その上に植え付けてやります。
植え付け後の管理
植えた後は水を充分に与え、堆肥やピートモスを根元に敷いて乾燥を防ぎます。肥料は植え付け後2〜3ヶ月は与えません。
肥料
ツツジの根は繊細な細根で成り立っています。性質が大変弱く、肥料や加湿によってすぐ傷んでしまいます。濃度の高い化学肥料を施しても、根が傷むことがあります。また未発酵の油かすなどを土の中に配合するのも、根傷みの原因になります。肥料は充分発酵した油かすか、緩効性の化学肥料を地表に置き肥えの形で与えます。
病害虫
ダニ、グンバイムシ、ベニモンアオリンガ(ツボミムシ)が主な害虫です。葉の表面がかすれたように白っぽくなるのは、ダニかグンバイムシの加害によるものです。葉の裏側に黒いタール状の点がついていれば、グンバイムシが発生しています。ダニは年に数回発生しますので、その都度、殺ダニ剤で防除します。グンバイムシ、ベニモンアオリンガはスミチオン乳剤の散布で防除できます。また、ダイシストン粒剤を地表に散布しても効果があります。
オオムラサキやヒラドツツジに発生が見られる褐斑病には、ダイセンまたはトップジン水和剤の散布を発生前に行います。もち病が発生した葉は早めに取り除いておくと、翌年の発生を予防できます。
【増やし方】
常緑性ツツジは、挿し木で増やします。適期は梅雨期で、新枝を長さ10cmほどに切り、水はけの良い挿し床に挿します。
落葉性ツツジは挿し木は困難なので、普通、気温が20℃になる4月頃、タネを播いて増やします。ツツジのタネは発芽に光を必要とするので、タネはピートモス、または細かくほぐした水ごけの上に捲き、覆土は行いません。
【上手な夏越し、冬越しの仕方】
ツツジは比較的乾燥に強い植物ですが、高山性のミヤマキリシマや落葉性のツツジは、夏の高温を嫌います。西日の当たらない場所に植え、風通しを良くするようにしてやりましょう。
常緑性のツツジは一般に冬の寒さに弱いのですが、東北地方以北でも耐寒性のある種類や品種を選び、防寒、防風の工夫をしてやれば栽培が可能です。
【整姿、剪定】
ツツジは4〜5月に花が咲き終わった後、枝先から数本の新芽が伸び始めます。新枝の先端には、7〜8月に花芽が形成されるので、7〜8月以降の剪定はできません。もっとも、翌年、花が咲かないことを承知のうえで、樹形を大きく変更するために秋に剪定することもあります。剪定は花の終わった直後にすませるのが良く、5月中旬〜下旬が適期になります。遅くとも、6月下旬までにはすませるようにして下さい。

《庭植えのツツジの花が咲かなくなってしまいました。何故?》

ツツジの花が咲かない原因の大半は、蛾の一種であるベニモンアオリンガの幼虫による被害です。この虫は一晩のうちに、蕾を何十個も食べてしまいます。10月頃まで発生が続きますので、放っておくと蕾が全部なくなり、翌年は花が咲かなくなります。夏から秋にかけて3〜4週間隔で定期的に、スミチオンなどの薬剤を散布して下さい。
剪定を花芽分化後に行った場合も、花が咲かなくなります。日陰に植えられた木も花付きが悪くなります。

花言葉は・・・ごめんなさい。分かりません。

Line

上記の文章は
「花づくり大百科」/主婦の友社刊
を参照させていただきました。

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