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今回は、アジサイを紹介します。

アジサイ

アジサイ
写真は友人のSさんから頂きました。Sさん、どうもありがとうございます!

ユキノシタ科
別名:七変化
園芸分類:落葉広葉低木
花期:6〜7月
用途:庭植え、鉢植え、切り花

【アジサイとは】

アジサイはユキノシタ科アジサイ属の植物で、日本に十数種、東南アジア、南北アメリカなどに数十種ありますが、いわゆるアジサイは日本固有の植物で、早くは万葉集にも2首詠まれているほどです。
アジサイは日本で栽培されていた色々な品種が、江戸時代末から明治にかけてヨーロッパに渡り、今世紀の初めからヨーロッパで育種改良が行われ、花色が豊富で華麗な西洋アジサイ(ハイドランジア)となって里帰りしました。
従来の西洋アジサイは濃青色や濃紅色で多彩でしたが、最近は日本でも育種が行われ、フリルの多いもの、覆輪の出るものなどの華麗な鉢植えが作られるようになり、人気を博しています。
【種類】
日本には伊豆、房総、伊豆七島などに自生する葉に、光沢があって大型のガクアジサイ、内陸の湿った山間地に自生する小型のヤマアジサイ、新潟、東北、北海道南部の豪雪地帯の山に自生する、葉が大きくて光沢のないエゾアジサイなどがあります。
仲間としてタマアジサイ、ノリウツギ、コアジサイ、ガクウツギ、ツルアジサイ、ヤハズアジサイなどがあります。
東南アジアにはタマアジサイ系統、ノリウツギ系統、ガクウツギ系統のもの、北米には白花のアルボレスケンズ、カシワバアジサイ、南米には常緑で蕾が球状になるツルアジサイの自生があります。
アジサイの花形は基本的にはがく花ですが、テマリや八重も出現し、日本種には青、紫、赤、ピンク、白などの花色が豊富で、花形も様々にあり、ヒメアジサイやエゾアジサイのさえたるり色、クロヒメアジサイ、ミヤマヤエムラサキの濃紫色、ベニガク、クレナイヤマアジサイの濃紅色など美麗であり、花火アジサイ、伊豆の華などの大型の八重花、シチダンカ、白妙などの小型の野趣溢れる山草風八重花は魅力的で、ミナヅキの豪華さ、アメリカ種の白花のアナベル、カシワバアジサイの八重花(スノー・フレイク)など、鑑賞価値の高いものが数多くあります。
【栽培のポイント】
豪雪地帯に自生するエゾアジサイは無雪地帯では栽培しにくいのですが、その他は割と丈夫で、大型の日本種や西洋アジサイは、ひどい乾燥地や寒冷地でなければ、庭植えでよく咲きます。
植え付け場所
日当たり、排水がよく、腐植質の肥沃な所が良いでしょう。ただ強い日射しに弱いヤマアジサイ系統は、木陰になる所に植えます。
植え付け時期
秋の11月か、春芽が咲き始める3月が良いでしょう。
植え付け方
細根が多いので、根鉢を崩さないように植え付けます。
植え替え後の管理
根が活着して芽が伸び始めたら化成肥料を2〜3握り、根元部分にばらまいてやります。
肥料
地植えの場合は特に肥料をやらなくても花が咲き、花後、株の周りに化成肥料を施す程度で充分です。鉢植えの場合は花後の剪定後、8月末までは油かす、骨粉、液肥などの肥料を与えますが、量は大型のものは多く、小型のヤマアジサイなどは少量にします。
窒素、リン酸分が多いと花色は赤っぽくなり、カリ分が多いと青みを増す性質があるので、望む花色によって肥料の配分を考慮する必要があります。
病害虫
アジサイには比較的病害虫は少ないのですが、乾燥するとハダニにやられたり、テッポウムシに新枝を食べられたりすることがあります。
【良い花色を出すには】
アジサイは用土の酸度によって花色が変わります。酸性土では青色ですが、中性土、弱アルカリ土ではピンク、赤色になる性質のある珍しい植物です。
酸性にするためにはピートモス、硫酸アルミニウムの溶液をやるとよく、弱アルカリ土にするためには腐葉土、木灰、石灰などを用います。
白花は特に酸度の影響を受けず、品種によっては赤やピンクにはなりますが、青くはならないものもあります。
【増やし方】
アジサイの増やし方は成木の株分けと、新枝の挿し木法があります。挿し木には速く生長させるための頂芽挿しと、短く作る鉢作りのための二芽挿しの2つの方法があります。
いずれも5〜6月頃、新枝を切って葉を切り詰め、少し水につけた後で鹿沼土、バーミキュライトなどの水はけの良い用土に箸で穴を開けて差し込み、水やりしてから明るい日陰に置きます。水やりを欠かさなければ、20日間くらいで発根します。発根したら小鉢に鉢上げし、10日くらい経ってから油かす、骨粉、液肥などを少量やって肥培します。
【整姿、剪定】
花芽は一般的には今年伸びた枝の頂芽に10月頃形成されるので、剪定は8月上旬までに行うようにします。細い枝や込みすぎた枝は元から切り取り、丈を低くしたい時は下から腋芽を1〜2芽残して、その上から剪定します。

《アジサイの鉢植えを育てていますが、今年は花が咲きません。何故?》
通常、アジサイの新芽は10月に形成されるので、9月以降に遅く剪定すると、花がつかなくなります。過湿、あるいは肥料のやりすぎで根腐れを起こしても、窒素肥料のやりすぎで茎葉ばかり茂っても、花は咲きません。9月に充分に日に当てると、花つきが良くなります。
また、寒風が当たると花芽が凍死することがありますので、栽培環境によっては寒冷紗やビニールで囲いをするなど、防寒対策が必要です。

anabull2.gif (133 バイト)花言葉は・・・「花づくり大百科」版
青(6月2日の誕生花):辛抱強い愛情
ピンク(7月1日の誕生花):元気な女性
ガクアジサイ・紫青(7月13日の誕生花):謙虚
anabull2.gif (133 バイト)花言葉は・・・「花屋さんの花 ポケット図鑑」版
(6月3日の誕生花):移り気

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上記の文章は
「花づくり大百科」/主婦の友社刊
「花屋さんの花 ポケット図鑑」
を参照させていただきました。

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