クリスマスの窓から
今日はクリスマスです。
さちこちゃんは10時近くまで、「早くサンタさんが来ないかな。」と言いながら、サンタさんを待っていましたが、サンタさんは、起きている子供の前では姿を現してはくれないのです。
さちこちゃんの前にだって、姿を見せてくれるわけはありません。
「ふぁ〜ぁ。」
さちこちゃんは大きなあくびをして寝てしまいました。
するとさちこちゃんは、楽しい夢を見たのです。
さちこちゃんのベッドに、サンタさんとトナカイさんがいました。
そして、ベッドの上を駆け回っているのです。
やがてさちこちゃんは、お母さんの「さっちゃん、起きなさい。雪が降っているのよ。」と言う声で目を覚ましました。
さちこちゃんは眠い目をこすりながら、(今見た夢が本当だったらな。)と思いました。
すると目の前に、サンタさんがいるのです。
(えっ?まさか。)とは思いましたが、ほっぺたをつねってみると、痛いのです。
(夢は本当だったんだ。)
さちこちゃんはうれしくて、とびはねたい気持ちになりました。
すると、サンタさんは「とうとう見つかってしまったね。わしの姿を見たのは君が初めてだよ。それではお祝いを言うとしよう。さっちゃん、メリークリスマス。」と言いました。
「しかしわしは先を急ぐのでな。さようなら、さっちゃん。」
サンタさんは窓からトナカイさんに乗って帰っていきました。
さちこちゃんがふとベッドの上を見ると、真っ赤なリボンのかかった大きな箱が置いてありました。
さちこちゃんが急いで包みを解くと、中には手芸セットが入っていました。
さちこちゃんは急いで窓の所へ走って行って、外をのぞきました。
真っ暗な空から、白い綿のような雪が落ちてきます。
その中を、トナカイさんに乗ったサンタさんが帰って行きます。
そして、どこからか、シャンシャンと鈴の音も聞こえてきます。
「サンタさん。手芸セットどうもありがとう。」
さちこちゃんはお礼を言い、こう考えました。
(今日は本当にいい日だったなぁ。夢が本当になって、サンタさんにも会えたし、雪まで降ったんだもの。)
さちこちゃんはずっと長い間、窓から外を見続けていました。
これはたぶん、6年生くらいの時に「クリスマスのまどから」を書き直したものです。
う〜ん、大して進歩していないですねー。
しょせん私はこんなものさっ!(開き直り!)