花見3

バタバタバタッ・・・。

「はあっ、はあっ」
「遅いぞ、あかね。」
「ごめーん、みんなっ。ちょっと考え事してたら遅くなっちゃって・・・。」
「考え事?」
「うん、何だか京のことを思い出しちゃって・・・。」
「そうだよな。この井戸と京がつながっていたんだよな。何だか不思議だよな。」
「今、こうしていても夢だったのかなって思っちゃうもんね。」
「考えてみるとさ、この世界で俺達4人だけが京の思い出を共有しているんだぜ。」
「あの、私、思うんだけど・・・。」
「何?蘭ちゃん。」
「アクラムに操られていた時、私の中は黒く染まっていて、とても辛かったの。逆らいたくて、闇の中から抜け出したくて・・・。でも、どうしても逃げられなかった。」
「・・・・・・。」
「こんな辛い思い出は忘れてしまいたいと何度も思ったの。でもね。京での体験があったからこそ、私は前よりも強くなれたと思うようになったの。」
「うん、ボクもそう思うよ、蘭ちゃん。ボクだって、前はいつもいじめられていて、自分1人では立ち向かうことができなかったんだ。いつも泣いているだけだった。でも、京での経験を通して、自分に自信が持てるようになったんだ。だから今の自分を認めてあげることができるよ。蘭ちゃんもそうなんじゃない?」
「うん。私も前はお兄ちゃんに頼りっぱなしだったの。でももう違うよ。」
「・・・・・・・。」
「・・・・・・天真くん?」
「あっ、違うの、お兄ちゃん。別にお兄ちゃんが頼りにならなくなったんじゃないよ。もちろんお兄ちゃんは今でも頼りになる存在。でもね、自分の力でできることは頑張って行こうって、そう思ったの。」
「お前もいつまでもちっちゃいままじゃないもんな。」
「うん、お兄ちゃん。」
「あっ!」
「どうしたの?あかねちゃん。」
「慌てて飛び出して来たから、お弁当買うの忘れてきちゃった。」
「大丈夫。私、少しおにぎり作ってきたから。」
「えっ?よく作る時間あったね。」
「さすがは蘭ちゃん。」
「あかねにはできないよなあ。我が妹ながら、偉いぞ!」
「な、何よ〜。天真くんったらあ!私だってっ!!」
「はははははっ。」

「綺麗・・・。」
「本当だねえ。」
「何だか案朱を思い出すね。」
「きっと京の桜も満開なんだろうなあ。」

「今日は本当に楽しかったね。」
「ああ、来年もまた来ようぜ。」
「うん。」
「楽しみだね。」
(神子・・・・・・)
「えっ?」
「どうしたの?あかねちゃん。大丈夫?」
「・・・あっ、何でもないの、蘭ちゃん。何だか誰かに呼ばれた気がして・・・。」
「場所が場所だからな。案外向こうで誰かが呼んでいるかもしれないぜ。」
「そうかも・・・。」
「じゃあ、そろそろ帰ろうよ。」
「うん。また明日。」
「バイバイ、あかねちゃん。」

帰り道で私は、さっきの声を思い出していた。
あれは一体・・・?
気のせいなのかな?
でも京のみんなもきっと私達と同じように花見をしているんだろうな。
平和の訪れた京の町で・・・。

毎回登場してるなあ。天真。(笑)

ランとのエンディング後の話を書こうと思っていたのです。

2人の親友ぶりを書こうと思っていたのに、何だかやっぱりでしゃばっている天真・・・。

よく主旨の分からない話になってしまいました。(^-^;

2000.08.16


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