リュドラルとの出会い
これはあくまでも一例ですので、ご了承下さい。
1年目10月1日 リリィ 「天使様、勇者候補を見つけて参りました。」 「デュミナス帝国のラルーズで、勇者として有望な方を発見しましたのでお知らせ致します。」 「リュドラル・アルグレーンと言い、人々には『竜の使い』と呼ばれています。」 「理由は分かりませんが、竜に育てられたため、竜と言葉を交わす能力があります。また、剣の腕もなかなかのものです。」 「彼でしたらl立派な勇者になると、思うのですが・・・。天使様いかがですか?」 ラビエル 「そうですね。会いに行ってみましょうか。」 そこへ、フロリンダが勢い込んでやって来た。 フロリンダ 「天使様ぁ。報告です。」 「レイヴ様がレベルアップされました。」 ラビエル 「レイヴも頑張っているようですね。」 「それではこれからリュドラルに会いに行きましょう。」 「妖精の話だとこの辺りに・・・。」 その時、モンスターらしき声が聴こえてきた。 ラビエル 「・・・っ!!」 ラビエルの目の前に姿を現したのは、竜と一緒にいる少年だった。 リュドラル 「よう、天使様!何の用だい?」 ラビエル 「えっ・・・?」 「・・・・・・。」 まだ何も言ってはいないのに、向こうから声を掛けてきたのでラビエルは驚いて声も出なかった。 リュドラル 「俺に会いに来たんじゃないのか?」 ラビエル 「ええ・・・そうですが・・・何故、それを?」 リュドラル 「なに、このアウルが教えてくれたのさ。あんたの気配をね。」 「普通の人間じゃ分からないことも、竜族の長アウルの力にかかれば簡単に分かるからな。」 ラビエル 「そうでしたか・・・。」 「あなたが、リュドラル・アルグレーンですね?」 リュドラル 「ああ、そうさ。で、何の用だい?」 ラビエル 「はい、実は今日はあなたに・・・。」 ラビエルが理由を説明しようとすると、突如アウルが吠えた。 リュドラル 「おっと・・・アウルが戻るって言ってる。」 「少し待っててくれ。」 しばらくして、リュドラルが戻って来た。 リュドラル 「悪いな、話の腰折って。続きを聞かせてくれよ。」 ラビエル 「はい、今日はあなたにお願いしたいことがあって来ました。」 リュドラル 「お願い?」 ラビエル 「ええ。実はリュドラル、あなたに勇者になってもらいたいんです。」 リュドラル 「勇者・・・?」 ラビエル 「ええ。勇者というのは・・・。」 ラビエルは勇者について、その意義、目的、必要な資質などをリュドラルに説明した。 彼にも理解できるよう、慎重に言葉を選びながら・・・。 リュドラル 「この世界の平和のために戦う、天使の勇者か・・・。」 ラビエル 「お願いできますか?」 リュドラル 「いや、悪いな。ちょっと考えさせてくれないか・・・。」 ラビエル 「えっ?」 リュドラル 「確かに面白そうな話だけど、ここから出て行くにも、片付けることが色々あってさ。」 「急にはな・・・。」 ラビエル 「そうですか・・・。」 リュドラル 「でもまぁ、考えてはみるよ。せっかく天使様に見込まれたんだし。」 ラビエル 「分かりました。では、また来ます。」 リュドラル 「ああ、そうしてくれ。じゃあな!天使様。」 ラビエルはリュドラルの元を一旦去ることにした。 - 完 -
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