ゼルの故郷へ

スコール達はバラムの町に辿り着いた。
スコール、ゼル、セルフィの3人が船から出て来る。
後からサイファーも下船する。
「サイファー!」
雷神と風神が現れる。
雷神 「どうだった?」
サイファー 「みんなで俺の足を引っ張りやがる。まったく、班長ってのは大変だぜ」
ゼルが怒りに体を震わせる。
風神 「無事?」
サイファーは当然だという顔をしている。
サイファー、雷神、風神が立ち去る。
スコール キスティスが船から出てくる。
キスティス 「お疲れさま!」
「サイファーは?」
スコールは無言でサイファーが立ち去った方向を指さす。
キスティスは困ったというように大げさに両手を広げてみせる。
キスティス 「日が暮れるまでにガーデンに戻ること。それまでは自由行動よ」
「じゃあ、解散!」
「しばらく自由行動よ」
「お土産を買っていくも良し。反省会をするも良し。まあ、早く帰って休むのが一番ね」
サイファー達の乗ったカーが走り去って行く。
ゼル 「あ、おい・・・・・・」
「またやられた〜!お得意の個人行動〜」
スコール 「仕方ない。歩いて行こう」
男性 「海風が気持ちいいね」
「この坂道を駆け登って町中が湖の香りで満ちていく・・・・・・そして・・・・・・」
「俺の車は、サビるってわけだ。この看板も、サビが目立ってきたな」
スコール達はホテルの中へと入って行く。
受付の女性 「ようこそ 青きバラムホテルへ」
「100ギルになりますが、ご利用になりますか?」
スコール 「はい」
3人はホテルで休息をとり、ホテルを後にした。
男性 「おや、ゼルじゃないか。元気でやっているか?」
ゼル 「おうよ!俺はいつでも、バリバリ元気だ!」
男性 「ディンさんに、顔を見せていけよ。何も言うことが無くてもそれだけで嬉しいことがあるもんだ」
3人は店の中へ入って行く。
店員 「いらっしゃいませ〜!」
バラム ジャンク屋店員 「らっしゃい!だれの武器を改造するんだい?!」
3人は店を後にした。
「またきてくれよな」
3人は1軒の家へと向かう。
ゼル 「ただいま〜」
ディンお母さん 「あら、めずらしい!お友だちも一緒ね?」
ゼル 「ここ、俺んちなんだ。でも、あんまり、ゆっくりするんじゃねーぞ!」
ディンお母さん 「ゼルを、よろしくお願いしますね」
スコールが2階へ上がろうとする。 ゼル
ゼル 「おい、スコール!」
「そっちはオレの部屋だ!神聖だ!立入禁止だ!」
スコールは別の部屋へと入って行く。
雑誌がある。
『古い雑誌【ティンバー・マニアックス】』・・・ ・・・ ・・・ ・・・・・・ではなかった!
スコール達はゼルの家を出て、隣りの家へと向かう。
男性 「このごろ手が震えていかんなぁ」
「釣りなんかもよう出来なくなってきたよ」
ネコ 「にゃーん」
男性 「昔はバラムフィッシュすらつりあげてこのネコと山分けしたものだがね」
3人は家を出る。
男性 「お?おまえがガーデンの生徒か?学園祭、準備、進んでるか?」
「俺も、彼女と混ぜてもらうぜ。バンド演奏で乱入するからそんときはヨロシクな!」
女性 「その制服カッコいいなぁ・・・・・・」
「そうだ、そういう衣装で舞台に立とうよ!」
3人は車の整備をしている男性の元へとやって来た。
整備士 「くそ!失敗した!」
ゼル 「おいおい、大丈夫か?」
整備士 「おお!ゼルじゃないか!いい所に来たな!」
「ここのところのコレを外してくれないか?どうも、うまくいかん」
ゼル 「オッケー!簡単だぜ!」
「ほらよっと」
整備士 「ああ〜、おまえが俺の弟子になってくれたらなぁ」
「冗談抜きでこのごろ、そう思うよ」
ゼル 「へへへ・・・・・・いっつも、そう言うよなぁ」
「けど、悪ぃな オレは、この拳で生きてくつもりさ 止めてくれんなよ?」
3人は整備士の元を立ち去る。
男性 「参ったな。仕事の関係で、しばらくはバラムとティンバーを行ったり来たりだ」
「ティンバーってとこはでかいテレビが、街の中にあったり ここよりはずっと栄えてるんだがな」
「ここよりも、ずっと空気が悪くていやになるよ」
3人は店の中へと入って行く。
店員1 「長旅を前に、忘れ物はないですか?お土産も扱ってますよ!」
3人はバラムショップへと入って行く。
店員2 「いらっしゃいませ なにを買いますか?」
3人は店を出る。
店員2 「またどうぞ!」
クイーン 「わたしはカードクイーン。カードゲームのルールの乱れを監視するために世界を旅してます」
「何か用でしょうか?」
3人はここのエリアのルールの話を聞くと駅の方へと向かった。
駅員 「ダイヤは、通常通りに運行してるのですが・・・・・・」
「どうも、ガルバディアからの観光客が少ないんですよね」
「私の経験から言うとこういう状況は・・・・・・」
3人は駅の構内へと向かった。
『古い雑誌【ティンバー・マニアックス】』をみつけた!
・・・ ・・・ ・・・ ・・・・・・読んでしまった!
駅員 「バラムって小さな観光地だろ?だから、電車の本数は少ないし仕事は楽でいいんだけど・・・・・・」
「退屈で退屈で、眠くて死にそうだ!・・・・・・何か事件は起きないかな?」

3人はバラムガーデンに戻って来た。
ゼル 「ふわぁ〜〜〜〜〜〜〜!」
ゼルは大きく伸びをする。
ゼル 「やっと、ついたな」
セルフィ 「ホント、ほんと」
ゼル 「さてと あとは試験結果を待つのみ」
「んじゃスコール、またあとでな!」
ゼルは門の中へと入って行く。
セルフィ 「それじゃねぇ〜」
セルフィも門の中へと入って行く。
スコールも続いて入って行く。
C班の男子生徒 「な、聞いた?」
「ガルバディアの目標は電波塔だったってオチ」
D班の男子生徒 「電波塔が使えるようになっても電波使えないのに、どうするのかな?」
C班の男子生徒 「なんで?」
D班の男子生徒 「先週の試験に出ただろ?」
「電波を使った通信一般ができない理由を述べよって問題」
「スコールくん、あの問題はなんて答えた?」
スコール 「世界規模の電波障害のせいだ」
D班の男子生徒 「ピンポーン!その通り!」
「世界規模の電波障害。それは17年前、突然始まった」
「それで世界中の通信は、オンラインや伝令チョコボとかなんだよね」
「だから電波塔が復活してもあんまり意味がないと思うんだ」
教官達が話している。
シュウ 「任務成功 めでたしめでたしってことね」
「候補生たちも無事に帰ってきたんでしょ?」
「まあ、ガルバディア軍の目的が廃棄された電波塔だったとは気づかなかったけど」
シド学園長 「たった今、ドール公国から情報が入ったんですよ」
「電波塔を整備して発信可能にしておくという条件でガルバディア軍は撤退したそうです」
シュウ 「う〜ん、まぁ、何はともあれガルバディアは撤退しちゃったってわけか」
「もう少し暴れてくれればSeeDの出番も増えてお金を稼げたのにねえ」
スコールは教官達の元へと向かう。
キスティス 「試験結果の発表はもうすぐよ。このへんにいるといいわ」
シュウ 「キミ、なかなかやるじゃない?」
キスティス 「でしょ?私の自慢の生徒なの」
「無愛想なのがタマにキズ、だけどね」
シド学園長 「戦場の雰囲気はどうでしたか?」
スコール 「・・・・・・べつに」
シド学園長 「べつに?」
「それはいいですね!べつに、ですか!」
サイファー 「聞いたか?ドールの電波塔のこと」
「撤収命令さえなければ俺たちは今ごろドールのやつらから感謝されてたのにな」
キスティスとシュウがサイファーの元へと歩いて来る。
キスティス 「あなた、なにも考えてなかったでしょ?暴れたかっただけのくせに」
サイファー 「・・・・・・先生」
「そういう決めつけが生徒のやる気をなくすんだ」
「半人前の教官にはわからないかもしれないけどな」
シュウ 「サイファー、いい気になるんじゃないよ」
「B班が持ち場を離れた責任はあんたがとるんだからね」
サイファー 「戦況を見極め、最善の作戦をとるのが指揮官ってもんだろ?」
シュウ 「万年SeeD候補生のサイファーくん。指揮官だなんて笑っちゃうわ」
サイファーは怒りをあらわに下を向く。
シュウは立ち去って行く。
シド学園長がサイファーの元へと歩いて来る。
キスティスは会釈をして去って行く。
シド学園長 「サイファー」
「きみは今回の件で懲罰を受けることになるでしょう」
「集団の秩序の維持のためには仕方のないことです」
「でも、私には君の行動がわからないでもないのです」
「君たちに単なる傭兵にはなって欲しくありません」
「命令に従うだけの兵士にはなって欲しくないのですねえ」
教官が1人歩いて来る。
シド学園長 「私は・・・・・・」
ガーデン教官 「SeeDは、契約および与えられた命令以外の行動をしてはいけない」
「SeeDはボランティアではないからな」
「今回の件はドール公国にとってはすばらしい教訓となるだろう」
「SeeDを雇うのに金を惜しんではいけないという教訓だ」

- 完 -

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2006年11月17日更新