ラムザ・ベオルブ

「何だ、ガキ共じゃねぇか!くくッ、ツイてるぜ!」

「ラムザ、気をつけろ!むやみに前に突っ込むなよ!」

僕が初めて実戦に参加したのは、まだ仕官アカデミーの候補生だった頃のことだ。

その頃の僕は、世の中のことを何も知らないただのお坊っちゃんだった。

盗賊団の一味を相手に戦った僕らは、実戦の恐怖に怯えながらも勝利を手に入れた。

 

「盗賊などという愚かな行為を何故、続けるんだ・・・?」

何も知らなかった僕は当然のようにそう考えた。

「真面目に働いていれば、こんな風に命を失うこともないだろうに・・・。」

 

ベオルブという温室で育った僕には、何故真面目に働かないのだろうという疑問が沸いていた。

そうだ、僕は何ひとつ分かっていなかったんだ。

真面目に働こうにも働く場所さえも与えられない者達が、この世の中の大半を占めていたのだということを・・・。

その時のディリータは無言だったが、一体僕の側で何を考えていたのだろう?

ディリータという親友(少なくとも僕はそう思っていた)が常に側にいながら、僕は貴族以外の人間のことなんて全く理解していなかったんだ。

悲しいことに、僕は貴族の生活にどっぷりと浸かっていたんだ。

ディリータはいつも僕に優しくしてくれた。

でも心の中ではどんなに辛い思いをしていたのだろう?

僕の今までの生活は、全て彼らの犠牲の元に成り立っていたのだ。

 

僕はやっぱり真の意味では彼らの気持ちを理解することはできないのかもしれない。

こうしてベオルブの名を捨てても、常にベオルブの名がついてまわる。

それだけベオルブの肩書きは重いのだ。

ならば僕はベオルブから逃げるのではなく、ベオルブの名を辱めないように努力しなければならない。

ベオルブだからこそ、できることというものもあるだろう。

そうだ、逃げてはいけないんだ。

どんな試練が待っていようと、僕は立ち向かわなければならない。

 

ディリータ-------------

君は今どうしているのだろう?

君のことだ、きっと自分の力で道を切り開いていくのだろう。

ディリータ・・・・・・

--------もう一度君に会いたい。

会ってもう一度・・・・・・。

ベオルブの肩書きに苦しむラムザの決意のようなものを書いてみました。
ひたすら暗いです。
すみません。
これも暇だった頃に会社で書きました。
会社でこんなことを考えている私って・・・。(^-^;

2000.04.19


FFT