星座の誕生の物語

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街に住んでいると、時として夜空に星が輝いていることを忘れかけてしまいます。都会の夜空は目も眩むほどの高層ビルの明かりや、きらびやかなネオンサインに照らされて、とても賑やかだからです。
しかしほんの少しでも都会の喧騒を離れると、そこには美しい星空が広がっていて、はっとすることがあります。時にそんな星達に触れ、じっと星達を眺めているとそのうちに、星達が様々な物を型取って並んでいるように見えてくるでしょう。それは大好きな動物の姿だったり、あなたがよく目にする何かかもしれません。昔、星座が作られたのも、こんなことからだったと思われます。
私達が現在使っている星座が初めて誕生したのは、今から5000年以上も前のメソポタミア地方でのことでした。現在のイラクの国になります。チグリス川とユーフラテス川が海へ注ぎ込む辺りです。ここにシュメール人と呼ばれる人々が住んでいました。彼らは星の動きによって時間や季節を知る術を心得ていました。最初のうちは種蒔きの季節、刈り入れの季節を知るために目印となるような明るい星を、毎晩観測していたのかもしれません。
そのうち彼らは星々をつないで、身近な動物達や彼らの神様の姿、伝説の英雄の姿を夜空に当てはめていくようになりました。これが、私達の使っている星座の始まりです。
やがてシュメールは、バビロニアやアッシリアに征服されてしまいましたが、彼らの作った星座達は、占い好きのバビロニア人らに取り入れられ、占星術となってより一層発展、整備されていきました。そしてバビロニアやアッシリアが勢力を拡大していくと共に、星座の文化も周辺諸国へと広がっていきました。
一方その頃、ギリシャでは神話が作られ、語り継がれていました。彼らは自然の中の全ての物の中に神を見、無数の神々を生み出していました。メソポタミアやエジプトでは、神は威厳があって人間より高い位置から人間を見下していましたが、ギリシャの神は泣いたり笑ったり女性に恋したり、とても人間的な神様だったのです。そのためギリシャ神話は、とても親しみやすい物語となっています。このギリシャ神話が、メソポタミアから入ってきた星座と結びつけられました。このことが、星座が広く世界に広まり、後世まで伝わった理由のひとつだと言われています。西暦120年頃には、現在使われている星座のうちの48個が完成されたのです。
やがて15〜16世紀頃になると、ヨーロッパは大航海時代を迎えました。南半球まで行けるようになったヨーロッパ人達は、シュメール人やギリシャ人達の知らなかった星座を初めて目にしました。そこには、星座のない星空が広がっていたのです。天文学者達は先を争って星座を作り始めました。まず、南半球で発見された珍しい生き物が星座になりました。それから最新の科学機材などや、天文学者の個人的な記念に作られた星座もありました。
1930年、世界中の天文学者達が集まり、星座が整備されました。その結果、星座は現在の88星座となり、境界線もはっきりと決められました。こうして、現在私達が使っている星座が完成したのです。
長い年月を経て完成された星座。こんな歴史に思いをはせ、神話物語を思い出しながら、星達を眺めて見て下さい。星座達は今までよりより一層雄弁に、あなたに語りかけてくることでしょう。

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