下場しあちゃん


下場は起覇や走辺同様、様々な演目に共通して演じられる程式動作で元々「引っ込み」の意味ですが、京劇では一般に役者が引っ込む前に見せる武器を使った舞踊のことを指します。
使用する武器によって槍下場、刀下場、大刀下場など様々な名称がありますが、動作の組み合わせは武器によって大体決まっていて、多くは各種の「花(武器をくるくる振り回す動き)」で構成されています。
敵を打ち負かした後に演じられる場合がほとんどですが、出陣を前に演じられることもありいずれも敵を前にした、あるいは先勝の後の武将の高ぶった感情を表現しています。
大連京劇団の『百花公主』でも槍による下場が演じられましたが、靠旗(背中に背負う旗)のついた衣装を着て槍を振り回す下場は、少しでもタイミングを誤ると靠旗に槍をぶつけて芝居が台無しになる、難しい演技となっています。

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