花見1
「ねえねえ、あかねちゃん、私達一緒のクラスだよ。良かったね。」 「うわあ、ほんとだ。良かったね、蘭ちゃん。」 私達は高校2年生になった。 ドキドキしながらクラス発表を見に行った私と蘭ちゃんはラッキーなことに同じクラスになっていた。 「これから1年間宜しくね。」 「うん。」 「ところでお兄ちゃんは・・・。」 「んーと・・・。あっ、天真くんは隣りのクラスだよ。近くて良かったね。」 「うん。」 「そういえば、詩紋くんも高校生になったんだよね。」 一足早く入学式を迎えた詩紋くんは、自分の外見が異なるという事実を肯定的に受けとめられるようになっていた。 京から帰った詩紋くんは天真くんもびっくりするほどに成長していた。 「後で会いに行ってみようよ。」 「そうだね。」 始業式は校長先生の長い話で締めくくられた。 「はあー、疲れた。校長先生の話って何であんなに長いかなあ。」 「あかねちゃんったら・・・。」 「だってさあ、何度も何度も同じことをくどくどと・・・。」 「よっ!」 「いったーっ!あれ?天真くん。」 教室へ戻る途中、天真くんに出会った。 「お前達、3組だってな。いいよなー。俺なんて林が担任だぜ。」 「かわいそう〜。」 「そうだろー。哀れな俺に何かおごってくれ。」 「んもう、お兄ちゃんたらあ。」 「おい、森村!何してる!そっちは3組だろう。早く戻って来い!」 「いっけねえ、じゃっ、帰りに校門でな。」 「うん。またね。」 「天真くんってば、相変わらずだねえ。」 「本当。」 「詩紋くん、まだいるかなあ。」 「あっ、いたよ、あかねちゃん。」 詩紋くんの教室を覗くと詩紋くんが丁度帰り支度をしているところだった。 「あっ、あかねちゃん、蘭ちゃん。」 「これから帰ろうと思っているんだけど、詩紋くんも一緒にどう?天真くんとも待ち合わせているんだよ。」 「うん。いいよ。」 「それでさあ、天真くんってば早速、林先生に怒られてるの。」 「はははっ、天真先輩らしいね。」 |
あかねが京に召喚されてから1年後くらいの話を書いてみました。
普通の高校生活を送っております。
詩紋も中学3年生になっています。
初めは体育祭か何かの話にする予定だったんですが、何故かこういうタイトルになりました。(笑)
2000.08.16
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