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キルソードを持つ男

フィン 「リーフ様っ!」
リーフ 「大丈夫だよ、フィン。」
エーヴェル 「どうしました?」
フィン 「リーフ様が敵の攻撃を受けて・・・。」
エーヴェル 「すぐに手当てを。」
リーフ 「大丈夫。僕には母上の形見の光の剣があるから。」
エーヴェル 「確か、光の剣には傷を回復する力があるのでしたね?」
リーフ 「うん。あまり頻繁に使うと剣自体が使用できなくなってしまうから、余程の事がない限り使えないんだけどね。」
フィン 「今はどこから敵が襲ってくるか分からないのです。すぐに回復しなければ危険です。」
リーフ 「分かったよ、フィン。使ってみる。」
光の剣は眩い光を放ちながら、リーフの傷を癒していった。
フィン 「リーフ様、良かった。」
ハルヴァン 「リーフ様、あそこの砦に松明が残されていました。これで少しは辺りが見やすくなるはずです。」
リーフ 「それは助かる。ところでエーヴェル、海賊はかなりの数だが勝てるだろうか?」
エーヴェル 「大丈夫です。無理をしなければ恐れることはありません。」
リーフ 「エーヴェルは、リフィスという男を知っているのか?」
エーヴェル 「ええ・・・。リフィスはただの子悪党です。殺すにも値しません。リーフ様、リフィスを捕えたら逃がさないで下さい。イスの村に連れ帰り、村人達に償いをさせましょう。」
リーフ 「分かった。」
フィン 「リーフ様、ダグダから傷薬を受け取りました。敵から奪ったそうです。」
リーフ 「それはフィンが使ってくれ。」
フィン 「しかしリーフ様、いくら光の剣があるとはいえ、剣にばかり頼るわけにも参りません。私には予備の傷薬がありますから、これはリーフ様がお使い下さい。」
リーフ 「ありがとう、フィン。」
リーフ達は敵を捕えて道具や武器などを奪っては、逃がすことを繰り返した。
そこへ、いかにも戦いに慣れた感じの目つきの鋭い、いかにも傭兵といった風情の男が近付いて来た。
傭兵風の男 「ふっ、おかしな奴らだ・・・。」
男はそう呟くと、ダグダに向かって斬り掛かってきた。
タニア 「親父、危ないっ!」
フィン 「あれは、キルソード!?」
その時、素早い行動を起こした者がいた。
エーヴェル 「油断したわね。」
傭兵風の男 「・・・・・・。」
エーヴェルはダグダに気を取られている男の隙を見て、斬り掛かった。
エーヴェル 「リーフ様、傭兵風の男を捕えました。」

リフィス 「何だと?シヴァの奴が戻って来ない?」
リフィスの部下 「どうやら敵に捕えられたようです。」
リフィス 「チッ。ドジな奴だ。」
リフィスの部下 「お頭、どうしますか?」
リフィス 「あいつら、皆殺しだ。オレの島を荒らされて、黙っていられるか!1人も逃すんじゃねえぞ。」
リフィスの部下 「へ、へえ。」
リフィスの命を受けた部下達は、徒党を組んで出撃して行った。

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