序盤はこんな感じ!

小鳥のさえずりが聞こえる。
どこかから心地よい風が吹いてくるのを感じる。
スコールはベッドの上で上半身を起こす。
カドワキ先生 「大丈夫・・・・・・だね?」
スコール 「・・・・・・はい」
ふと痛みを感じてスコールは額を押さえる。
カドワキ先生 「あんまり無茶するんじゃないよ」
「ん、目つきもしっかりしてきたね」
「もう、大丈夫そうだ。自分の名前、言ってみな?」
スコール 「スコール」
カドワキ先生 「訓練の時は少し手加減したら?そのうちトンデモないことになるよ」
スコール 「サイファーに言ってください」
カドワキ先生 「あの子はね・・・・・・なにを言ってもムダってやつだね」
「相手しなけりゃいいんじゃないの?」
スコール 「逃げるわけにはいかないから」
カドワキ先生 「カッコつけたい年頃なんだねぇ。まあ、ほどほどにしておきな」
「さてさて、あんたの指導教官は・・・・・・」
「キスティス先生だね。連絡するから、ちょっと待ってなさい」
スコールは再びベッドに横になる。
カドワキ先生 「キスティス?あんたの生徒、引き取りに来てよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・はいはい」
「うん、ケガは大丈夫だね。まあ、跡が残るだろうけど」
「・・・・・・・・・・・・・・・そうそう。じゃ、早く来ておくれ」

女性 「スコール・・・・・・また会えたね」
今、見えた女性は・・・?
しかし、保健室に入って来たのはスコールの担当教官だった。
今のは幻だったのだろうか?
キスティス 「もう!絶対、あなたかサイファーだと思ったわ!」
スコールは上半身を起こす。
キスティス 「さあ、行くわよ。実地試験、今日に決まったんだから」

廊下へ出ると、数人の生徒が歩いている。
キスティス 「ねえ、スコール。なにか悩んでいることはないの?」
スコールは黙って廊下を歩いて行く。
しばらくして・・・
スコール 「・・・・べつに」

キスティス

「・・・・べつに」
キスティスはスコールの答えを予測していたのか、同時に言葉を発する。
キスティス 「あははっ!」
スコール 「なにがそんなにおかしい?」
キスティス 「おかしい?ちがうちがう!うれしいの」
「生徒を少しだけ理解できた。だから、うれしいってだけ」
スコール 「俺はそんなに単純じゃない」
キスティス 「じゃあ、話しなさいよ」
「あなたのこと、もっと聞かせてちょうだい」
スコール 「先生には関係・・・」
キスティス 「関係ないだろ!」
そう言うと、キスティスは歩いて行ってしまった。

バラムガーデンの始業の鐘が鳴り響く。
スコールは教室へ入って行く。
担当教官のキスティスが教室に入って来る。
キスティス 「おはよう、みんな」
「まず、今日の予定からね」
「昨日からウワサになってるみたいだけど・・・・・・」
「SeeD選考の実地試験が夕方からスタートします」
「試験に参加しない人、先週の筆記試験で失敗しちゃった人はここで自習」
「試験に参加する人は夕方まで自由時間」
「いつもの訓練以上に念入りに準備しておくこと」
「16時、ホールに集合。各班のメンバーを発表します」
「OK?」
「それからサイファー!」
「練習の時は相手にケガをさせないように」
「以後、気をつけなさい」
サイファーは怒りをあらわに、思い切り机を叩く。
キスティス 「それじゃ、試験参加者とはあとで会いましょう」
みんな席を立ち、教室を出て行く。
キスティス 「それからスコール。話があるからここに来てちょうだい」
3人の生徒がキスティスの周りに集まっている。
スコールは教壇の方へ歩いて行く。
男子生徒 「先生と話すときくらいニコニコしろよ」
女子生徒1 「トゥリープ様にお呼ばれなんて光栄なことなんですからね」
女子生徒2 「トゥリープ先生に失礼のないようにね」
キスティス 「あなた、まだ、炎の洞窟に行ってないわね」
「あの課題をクリアしないと今日のSeeD試験には参加できないわよ」
スコール (・・・・・・今朝行こうと思ったんだ。でも、サイファーが・・・・・・)
キスティス 「ん?なにか正当な理由があるの?」
スコール 「・・・・・・べつに」
キスティス 「それじゃあ、これからいっしょに行くわよ」
「自信がなかったら学習用パネルで復習してからでもOKよ」
「私は正門で待ってるから準備が出来たら来なさい」
「学習用パネルは、自分の席で見られるはずよ」
そう言い残してキスティスは教室を出て行く。
男子生徒 「トゥリープ先生と2人きり・・・・・・」
そうつぶやくと彼はくやしそうに床を踏み鳴らす。
女子生徒1 「トゥリープ様におケガがあったら『トゥリープF.C』が許さないわよ」
女子生徒2 「う、うらやましい〜。私もその課題、うけたいわ・・・・・・」
3人共、教室を出て行く。
スコールは自分の席へ戻ると、学習用パネルに向かう。
スコール (・・・・・・なんだっけ)
(まず、電源ONだ)
電源を入れると、パネルにメニューが表示される。
スコールは「予習・復習」の項目を選択する。
○予習・復習

□あなたは生徒

「スコール」

であると認識します。

□「スコール」が

取得登録済みのG.F.は

・・・・・・検索中・・・・・・

□「スコール」が

取得登録済みのG.F.は

『G.F.ケツァクウァトル』

『G.F.シヴァ』

以上です。

□この項目『予習・復習』は

『チュートリアル』として活用できます。

『チュートリアル』は通常のメニューから

呼び出すことができますので

不明なことは『チュートリアル』で

確認してください。

スコールはその他の項目にも一通り目を通す。
○知っておきたいこと
○みなさんのガーデンについて
○ガーデンからのお知らせ
○ガーデンスクウェア
○学祭実行委員からのお知らせ
スコール (・・・・・・ふう)
(もうやめよう)
スコールは立ち上がると教室の出口へと向かう。
教室の入り口には『指定された場所以外での魔法の使用を厳禁する。【風紀委員会】』という貼り紙がしてある。
教室を出て廊下の曲がり角にさしかかる。
女子生徒 「ち・こ・くー」
一人の女子生徒が走って来て、スコールにぶつかった。
女子生徒 「きゃっ!」
女子生徒は尻餅をついてしまう。
スコール 「大丈夫か?」
女子生徒が立ち上がる。
女子生徒 「しょっと」
「テヘッ、大丈夫だよ」
「ごめんねぇ〜急いでたから」
「あっ!ねぇ、ねぇ」
「私、さっき転校してきたばっかりなの。よかったら、ここのガーデン案内して」
スコール 「そんなヒマはない」
女子生徒 「う〜ん、じゃあしょうがないね」
「じゃあねぇ〜」
女子生徒は教室へ入って行く。
スコールはガーデン内の廊下を歩いている。
エレベーターに乗り込むと、1階へと向かう。
正門ではキスティスが待ち構えていた。

- 完 -

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