王女オヴェリア


オーボンヌ修道院
少女が祈りを捧げている。
少女 「・・・我ら罪深きイヴァリースの子らが神々の御力により救われんことを。」
女騎士 「さ、出発いたしますよ、オヴェリア様。」
オヴェリアと呼ばれた娘 「もう少し待って、アグリアス・・・。」
アグリアスと呼ばれた女騎士 「すでに護衛隊が到着しているのです。」
神父 「姫様、アグリアス殿を困らせてはなりませぬ。さ、お急ぎを・・・。」
入り口の扉が開いて3人の剣士が入って来る。
黒鎧の剣士 「まだかよ!もう小一時間にもなるンだぞ!」
騎士アグリアス 「無礼であろう、ガフガリオン殿。王女の御前ぞ。」
後ろの二人の剣士、跪く。
ガフガリオンと呼ばれた剣士 「これでいいかい、アグリアスさんよ。」
「こちらとしては一刻を争うンだ。」
騎士アグリアス 「誇り高き北天騎士団にも貴公のように失敬な輩がいるのだな。」
剣士ガフガリオン 「辺境の護衛隊長殿には十分すぎるほど紳士的なつもりだがね・・・。」
「それに、オレたちは北天騎士団に雇われた傭兵だ。あんたに礼をつくす義理はないンだ。」
騎士アグリアス 「なんだと、無礼な口を!」
王女オヴェリア 「わかりました。参りましょう。」
神父 「どうかご無事で。」
王女オヴェリア 「シモン先生も。」
傷ついた女騎士がよろけながら入って来て、膝をつく。
女騎士 「アグリアス様・・・、て、敵がッ!」
神学者シモン 「ゴルターナ公の手の者か!?」
アグリアスが慌てて出て行く。
剣士ガフガリオン 「・・・ま、こうでなければ金は稼げンからな。」
「なんだ、ラムザ、おまえも文句あるのか・・・?」
剣士ラムザ 「・・・僕はもう騎士団の一員じゃない。あなたと同じ傭兵の一人だ。」
剣士ガフガリオン 「・・・そうだったな。」
「よし、行くぞッ!」
3人の剣士が出て行く。
王女オヴェリア 「神よ・・・・・・。」

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