- 雪の校庭 -

雪の積もった校庭に、子ども達が集まっている。
「ピーッ!」
笛の音を合図に、彼らは2チームに分かれて広がった。

ライル 「うわぁ、何だよこれ。こっちのチーム、弱いヤツばっかじゃん。こんなヤツらと組んだって、面白くも何ともないよ。」
ライルはミュートの元へと近付いて行った。
ライル 「あれ、ミュート。今日はクマさんと一緒じゃないの?」
ミュート 「・・・・・・。」
コリン 「そりゃそうさ。雪合戦なんかで大切なクマさんが汚れたら大変じゃん?」
ギネス 「ママからもらった、大切なクマさんだもん、な〜?」
先程からその様子を見ていたマーシュは、思わず1歩を踏み出していた。
ライル 「何だよ、転校生。」
ギネス 「ほっとけよ。どうせコイツ、言い返さないよ。女みたいな性格なんだからさ。」
その言葉に腹を立てたリッツが1歩前へ出て言った。
リッツ 「そーゆー発言やめてくれない?『セクハラ』って言うのよ。『女性蔑視』だわ。」
リッツは今度はライルの元へと近付いて行った。
ライル 「な・・・何だよ、リッツ。」
リッツ 「そっちのチーム、イヤなんでしょ?なら、代わってあげるわよ。これで満足?さっさとゲームを始めたいのよね。」
ライルがリッツと入れ替わると、リッツはマーシュに向かって言った。
リッツ 「アンタも名前くらい言い返してやればいいのよ。いつまで経っても『転校生』なんて呼ばれちゃって!」
ミュート 「ごめんね、マーシュ。」
マーシュ 「何でミュートが謝るのさ。ミュートは何も悪くないよ。」
ミュート 「・・・・・・。」
リッツ 「先生、準備できました。ゲームを始めましょう!」
先生 「よし、それじゃあ雪合戦を始めるぞ!」

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