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旅立ち

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モーラトン海に浮かぶ島リーベリア
かつでこの地は邪神が支配する
暗黒の大陸であった
地上には魔獣がはびこり
人々は邪神帝国の奴隷として
苦痛と絶望の日々を送っていた

だが今をさかのぼること800年前、
一人の青年が民衆を率いて立ち上がり
大地の女神ユトナの愛を得て
邪神が支配する帝国を討ち滅ぼした

青年と女神は結ばれ
ともに力を合わせて人々が夢見た
理想の王国を築き上げた

二人が愛した王国は
4人の王女に引き継がれ
それぞれの名前を冠した
4つの聖王国が誕生した

豊かな中元地帯を領土とするリーヴェ王国
北東の山岳地帯を領土とするカナン王国
北西の未開地を領土とするレダ王国
南部の草原地帯を領土とするサリア王国

4王国は協調と抗争を繰り返しつつも
600余年の長きに渡り
リーベリア大陸に君臨した

だが50年前に起きた
レダ王国とサリア王国の戦争は
両王国に大いなる災いを招き
レダとサリアは相次いで滅亡した

カナン・リーヴェ両王国もまた
長く戦争状態にあったが
「ノルゼリアの悲劇」によって
リーヴェ王国も滅亡
大陸の覇権はカナン一国のものとなった

カナン王バハヌークは
ゾーア帝国の再興を宣言し
大陸全土の制圧に向けて動き出す

そして一年の後・・・

ウエルト王国に向けてセネー海を西に進む
海賊船の中に、二人の青年の姿もあった

一人はラゼリア公国の公子、リュナン
もう一人は
グラナダ海賊提督の子、ホームズ

ともに大陸の未来を担う
若き勇者たちの旅立ちの姿であった

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