第14話

「ここはルイーダの店。旅人達が仲間を求めて集まる、出会いと別れの酒場よ。何をお望みかしら?」
「登録済みの仲間を呼び出したいのですが。」
「誰をお呼びしましょうか?」
「まずは武闘家のユンさんをお願いします。」
「ユンさんを仲間に加えるのね。分かったわ。ユンさーん!アルスさんがお呼びよー!」
「あなたがアルスさんね。これから宜しくお願いします。」
「こちらこそ、宜しくお願いします。」
「他にも誰かお呼びしましょうか?」
「では僧侶のルーシアさんと遊び人のシリウスさんをお願いします。」
「まあ、これから魔王討伐の旅に出るというのに遊び人を?驚いたわ。」
「きっとこれから先、彼の力が必要になる時が来るような気がするんです。」
「まあ、そうなの?まあいいわ。」
ルイーダに呼び出され、新たにルーシアとシリウスが仲間に加わった。
「じゃあ、これから宜しく〜。でも冒険だなんて億劫だなあ。」
シリウスはいきなり怠け癖が出たようである。
「まあ、いいや。ちょっとは面白そうだし。これから君のことはアルスって呼ばせてもらうよ。他のみんなもいちいちさん付けで呼ばなくてもいいよね。」
「そうね。これからはみんなさん付けなしの名前で呼ぶことにしましょう。」

アルスは王からもらった武器や防具を仲間に分け与えた。
「当面はこれでいくしかないな。」
「そうね、先は長いけれど頑張りましょう。」
「おー!」
とりあえず必要のないひのきの棒と布の服を売って、旅費のたしにすることにした。
その後、武器と防具の店で皮の盾を買うと、まずはレーベの村へと向かった。

「いよいよね。」
しばらく歩いていると、4人の目の前に2匹のスライムが現れた。
「はっ!」
ユンが素早く攻撃を仕掛ける。
「たあっ!」
アルスがもう1匹のスライムを倒した。
「とどめっ!」
シリウスが残ったスライムにとどめを刺した。
「やったわね。怪我はない?」
「大丈夫だよ、ルーシア。」
「あっ、レーベの村が見えてきたわよ。」
4人はレーベの村へと足を踏み入れた。

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