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勇者のオノ

オーシンはハルヴァンの家を訪ねた。
ハルヴァンの妹 「ハルヴァン兄ちゃん、見ませんでした?元気でやってるのかな・・・。」
オーシン 「ハルヴァンなら元気でやってるぜ。俺の方から妹が心配してるって伝えておいてやるよ。」
ハルヴァンの妹 「ありがとう、オーシンさん。」
エーヴェル 「あれは・・・。」
エーヴェルは見覚えのある顔を見つけて駆け寄った。
エーヴェル 「ダグダ!?来てくれたのね。」
ダグダ 「おお、エーヴェル。無事で良かった。帝国軍がこんな辺境まで来るとは、何か余程の事情がありそうだな。やはりあの子どものことか・・・。」
エーヴェル 「ええ。実は、あの子は滅亡したレンスター王家の王子なの。私の一存でかくまっていました。隠していてごめんなさい。」
ダグダ 「そんなことだろうと思っていた。まあいい。帝国軍と戦えるならわしに不服はない。」
オーシン 「ハルヴァンの奴、何処行ったかなあ?あっ、いたいた!おい、ハルヴァン。」
ハルヴァン 「何だ?オーシン。」
オーシン 「妹が心配してたぜ。顔見せてやれよ。」
ハルヴァン 「しかし・・・。」
オーシン 「くーっ、もう!妹が心配じゃないのかよ!様子を見に行ってやった方がいいぜ。」
ハルヴァン 「分かった。」
ハルヴァンは自宅へと向かった。
ハルヴァンの妹 「あ、お兄ちゃん!いい物あげるよ。これ、役に立つんじゃないかな?」
ハルヴァン 「・・・このオノは?」
ハルヴァンの妹 「よさそうなオノでしょう?この前、裏山を歩いてた時、泉の中から出て来たヘンなおばさんにもらったんだ。でも私にはあんまり必要なさそうだし。お兄ちゃん、使ってよ。」
ハルヴァン 「泉の中から人が?不思議なこともあるものだな。わかった。ありがたく使わせてもらうよ。」
ハルヴァンの妹 「じゃあね、気をつけてね。」
ハルヴァン 「それにしても、これは・・・。勇者のオノではないか。すごい。このような物が手に入るとは・・・。」
フィン 「リーフ様、どうやらあれが敵の指揮官のようです。」
リーフ 「分かった。僕が行くよ。」
フィン 「リーフ様、お気をつけて。私が援護に回ります。」
リーフ 「うん。」
リーフは光の剣を握りしめると、敵将ワイズマンの元へと向かった。
ワイズマン 「わしを殺せば人質達の命はないぞ。分かっているのか!」
リーフ 「ナンナとマリータに何かしてみろ!僕はあなたを許さない!」
ワイズマン 「くっ・・・。」
フィン 「行くぞ!」
キィーーーンッ!
ワイズマン 「ふん、これくらいわしの大盾で防いでくれる!」
フィン 「はあっ!!」
ワイズマン 「何?こ、これは・・・勇者の槍か?ぐはっ・・・。」
リーフ 「やったな。フィン。」
フィン 「はい。捕えましょう。」
ワイズマン 「くっ・・・。」
こうしてリーフ達は敵将ワイズマンを捕えたのであった。

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