海賊島
1人の傭兵風の男が、リフィス団の頭に鋭い眼光を向けていた。 傭兵風の男 「リフィス、分かっていると思うがそのシスターには手を出すなよ。」 リフィス 「あ、ああ・・・分かったよ・・・。」 リフィスもこの男の前では頭としての威厳も何もあったものではなかった。 気を取り直してリフィスはシスターに向かって言った。 リフィス 「なぁ、サフィ、頼むよ。お前の望みは何だって聞いてやる。だから、オレの言うことを聞いてくれよ。」 サフィ 「ごめんなさい。私にはリノアン様から与えられた大事な使命があるのです。それともリフィス、あなたはターラのために戦ってくれますか?」 リフィス 「オレに帝国軍と戦えって言うのか?そりゃムチャだ。勝てるはずがないよ。」 サフィ 「無理を言っているのは分かっています。でも、穢れなき子ども達を生贄として差し出すなど、人間として許されることではありません。全滅は覚悟の上です。それでも私達は、抵抗すると決めたのです。・・・ターラ市民は自分のためだけに戦うのではありません。やがて、この世界全てが暗黒の闇に覆われる。今立ち上がらなければ、世界は暗黒神ロプトに支配されてしまうわ。お願いリフィス、あなたの力を貸して!ターラのために、いえ、私達の未来のために一緒に戦って欲しいのです!」 リフィス 「ふーん・・・もしOKだと言ったら、オレの望みを叶えてくれるか?」 サフィ 「ええ、私にできることなら・・・。」 リフィス 「分かった。部下達を説得してターラに行ってやる。その代わり、約束は守れよ。」 サフィ 「はい!」 その頃リーフ一行は海賊島へ上陸していた。 リーフ 「日が暮れてしまった。何も見えない・・・。」 アウグスト 「視界の広さが違いますからな。しかし、恐らく松明は、この島にもあるでしょう。心配することはありません。」 リーフ 「では行こう。こんなところで、ムダな時間は過ごせない!」 視界が限られた場合の戦闘は非常に不利であるというのは分かっていたが、一刻を争うこの状況では仕方がなかった。 リーフは戦闘に備えて準備を始めた。