南の砦
「この砦の突破はなかなか大変そうだな。」
僕達は南の砦へとやって来ていた。
ソルジャーが守りを固めている砦の攻略は、確かに大変そうだ。
「よし、俺が敵をおびき出そう。」
「グレイ、気をつけて。」
「大丈夫さ。任せておけ!」
グレイの誘導作戦がうまくいき、敵のソルジャーが砦を出てグレイに襲い掛かってきた。
「遅いな!たあっ!」
グレイは余裕で攻撃をかわすと、素早く2回剣を閃かせた。
「すごいなあ。」
「よし、俺は離れた位置から早めに敵の体力を削っておいてやるよ。」
「頼んだぞ、ロビン。」
「やあっ。」
「よし、俺も!だあーっ!」
「私もリザイアで敵の体力を奪います。」
「うわーっ!!」
僕も何とか1人のソルジャーを倒すことができた。
「クリフさん、リカバーを・・・。」
「ありがとう、シルクさん。」
「ぐっ・・・。」
これで何とか2人目を倒すことができた。
「気をつけろ!敵のアーチャーは鋼の弓を持っているようだ。普通の弓と違って威力が強いから射程も長いぞ。」
「はいっ。」
アーチャーの攻撃に苦しめられた僕達だったが、何とか砦内へと侵入することができた。
「くそっ、こいつ、意外と素早いな。」
アーチャーは僕達の攻撃を易々とかわしていく。
「これでどうだあっ!」
「く、くそ・・・。」
「はあっ、はあっ・・・。」
「やったねグレイ。すごいなあ。」
「何とかやったな。この鋼の弓はロビンに渡してやろう。」
「でもロビンは先にソルジャーの方へ向かっちゃったよ。」
「何とか追いつけないだろうか。」
「とにかく急ごう!」
「はい。」
「リザイア!」
「リザイアもすごいよなあ。敵は魔法に弱いらしいから、いちころだ。」
「やっと追いついたぞ。おーい、ロビーン!」
「あっ、グレイじゃないか。どうしたんだ?」
「これをお前への手土産に持ってきたんだ。」
「これは、鋼の弓か。あのアーチャーが使っていたものだね。ありがとう、グレイ!」
「その代わり、俺達への援護は頼んだぜ。」
「ああ、任しとけって!」
シルクは一見儚げに見えるが、リザイアとりカバーをうまく使い分けて、僕達の戦力になってくれている。
「リザイア!」
「ぎゃあーっ、たかが・・・シスターごとき・・・に・・・。」
「さってと、鋼の弓の威力を試してみるかな?」
「うわあっ。」
「ひゅーっ、さすがだな。威力充分、射程充分ときた。」
「もう砦には誰もいないみたいだね。」
「やったあ。ふうーっ、疲れたよ〜。」
砦の奥を調べてみると、宝箱が置かれていた。
箱を開けてみると・・・。
「すごいな、これは・・・。」
「何ですか?」
「雷の剣だ。これで離れた所からも攻撃できるぞ。」
「へえーっ、そんなすごい剣があるのかあ。」
「これはアルムに持っていてもらおう。」
「えっ、いいんですか?」
「もちろんだ。さあ、これを。」
「どうもありがとうございます。」
「他に何かめぼしい物はないかなあ。あれ?あそこに牢屋があるよ。」
「誰か入れられているのかな?」
「行ってみよう。」
牢屋を覗いてみると、1人の少女が閉じ込められていた。
「鍵は・・・。これだな。」
幸い、鍵は近くのテーブルの上に無造作に置かれていた。
「大丈夫ですか?」
「ありがとう。助かりました。私はソフィアの騎士クレア。ドゼーの兵士に捕らえられて、ここに閉じ込められてたの。解放軍のリーダーのクレーベは私の兄です。私もアジトに帰りますから、一緒に行きましょう。」
「それは助かります。」
こうしてペガサスナイトのクレアが仲間に加わることになった。
continue?