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兄妹の再会

シグルドの元へ1頭の馬が近付いてきた。
エスリン 「兄上、ご無事でしたか!!」
シグルド 「エスリンか、久しぶりだな。よく来てくれた。」
エスリン 「ヴェルダンが攻め込んできたと聞いて、もう心配で心配で・・・。でも良かった。お元気そうで。」
久しぶりに兄を目の前にして、エスリンの目に涙が浮かぶ。
シグルド 「エスリンは、私がヴェルダンごときに負けるとでも思ったのか?」
エスリン 「だって、シアルフィにはわずかな兵士しか残っていないと聞いていましたから。兄上は昔から向こう見ずなところがありました。遠征中の父上に代わって、私がお助けしなければと思って・・・。」
シグルド 「ふふっ、お前は昔からしっかり者だった。幼い時に亡くなられた母上に代わって、父上や私の面倒を見てくれた。レンスター王家に嫁いで少しは女らしくなったかと思ったが、今も少しも変わっていない。キュアンも大変だろうな、ははは・・・。」
兄の相変わらずのんびりした様子にエスリンは思わず声を荒げる。
エスリン 「兄上・・・!私は口うるさくなったのは、兄上や父上のせいです。二人共だらしないから・・・。」
シグルド 「はは、そうかも知れないな。」
シグルドは急に真面目な顔になった。
シグルド 「エスリン・・・お前には感謝してるんだ。今度のことでも本当にすまないと思ってる。何と礼を言えば良いのか・・・。」
エスリン 「兄上・・・。」
たった2人きりの兄妹である。
お互いを信頼し合っている様子が皆には伝わっていた。

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