旅立ち

次の日の朝を迎えた。

セシルが1階へと降りて行くと、カインが丁度やって来たところであった。

「行くか、セシル。」

「当てにしてるぜ、カイン。」

「フッ、任せておけ。」

2人は揃って城門から出て行った。

かくしてバロン国飛空艇団

「赤い翼」の部隊長であった

暗黒騎士セシルは

その座を剥奪され

竜騎士部隊長カインと共に

辺境の村ミストを目指し

霧深く立ち込める谷へと

バロン城を後にした・・・・

 

人々の夢であった

天駆ける船 飛空艇・・・・

だがその飛空艇の機動力は

夢の実現ばかりか

欲望を満たす手段にまで成り得た。

 

飛空艇団「赤い翼」により

最強の軍事国家となったバロン国。

何故その強大な力を持つバロンが

クリスタルを求めたのか・・・・

そして何故数多の魔物が白日の下にその姿を現し始めたのか・・・・

 

クリスタルはただ静かに

その光をたたえていた・・・・

- 完 -

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