ダイスダーグ卿


ラムザ達は一路、イグーロス城へと向かった。
王都ルザリアに次ぐ巨大な城塞都市である。
ダイスダーグ卿 「・・・初陣を勝利で飾ったそうだな。兄として嬉しいぞ。」
「他の重臣の方々もさすがベオルブの血を引く者と誉めておいでだったぞ。」
剣士ラムザ 「・・・有り難うございます。」
ダイスダーグ卿 「何だ、嬉しくないのか?」
剣士ラムザ 「いえ、そんなことはございません。お褒めの言葉、有り難く存じます。」
「・・・報告があったと思いますが、エルムドア侯の馬車が襲われ、誘拐されたとのこと。」
「いかがなさいますか?」
ダイスダーグ卿 「うむ。ザルバッグに捜索隊を出すよう既に手を打ってある。」
「また、いずれ、奴らから身代金の要求もあろう・・・。侯爵殿が生きておいでならばな。」
アルガスが立ち上がり、ダイスダーグに向かって頭を下げる。
剣士アルガス 「お願いします、ベオルブ閣下。何卒、私に百の兵をお与え下さい!」
ダイスダーグ卿 「・・・・・・・・・。」
剣士アルガス 「何卒、お願い申し上げます。奴らに殺された仲間の仇を私にッ!」
ダイスダーグ卿 「手を打ったと申しておる。それが分からぬわけではあるまい。」
「ここは貴公が暮らす土地ではない。ガリオンヌのことは我らに任せておくことだ。」
剣士アルガス 「し、しかし!」
ダイスダーグ卿 「身分をわきまえぬか、アルガス殿!」
「貴公は、騎士の称号すら持たぬ一兵卒に過ぎぬことを忘れておいでか?」
剣士アルガス 「くッ・・・・・・・・・・・・。」
アルガスがうなだれて席に着く。
ダイスダーグ卿 「お前達には、このイグーロス城の警護についてもらおう。」
「なに、それほど難しくはない。”危険”が、この城にまで及ぶことなどなかろうよ。」

BackNext

FFT