エルムドア侯爵救出


廃屋内で、2人の騎士が剣を抜いて対峙している。
騎士ウィーグラフ 「どうだ、ギュスタヴ、いい加減に観念したらどうだ?」
騎士ギュスタヴ 「・・・貴様の革命などうまくいくものかッ!!」
「オレ達に必要なのは思想じゃない。食い物や寝る所なんだッ!それも今すぐになッ!!」
騎士ウィーグラフ 「お前は目先のことしか見ていない。重要なのは根本を正すことだ!」
騎士ギュスタヴ 「・・・貴様にそれができると言うのか?」
「無理だよ、ウィーグラフ。貴様には絶対にできないッ!」
ウィーグラフは一歩前に踏み出る。
騎士ウィーグラフ 「言いたいことはそれだけか?」
「ギュスタヴ、お別れだ。」
ギュスタヴは身の危険を感じてウィーグラフに斬りかかるが、素早くかわしたウィーグラフは逆に、ギュスタヴの体を貫いた。
騎士ギュスタヴ 「うあ・・・・・・う・・・・・・・・・。」
ウィーグラフがギュスタヴの体から剣を引きぬくと、ギュスタヴは力尽きて倒れた。
そこへラムザ達が入って来た。
剣士ラムザ 「ウィーグラフ!!」
剣士アルガス 「侯爵様ッ!!」
そこにはエルムドア侯爵が後ろ手に縛られ、倒れている姿があった。
アルガスが一歩踏み出す。
騎士ウィーグラフ 「動くなッ!」
剣士アルガス 「貴様ッ!!!」
剣士ディリータ 「よせッ、アルガス。」
騎士ウィーグラフ 「侯爵殿は無事だ。イグーロスへ連れて帰るといい。」
その言葉に、ラムザが一歩踏み出す。
剣士ラムザ 「・・・どういうことだ?」
騎士ウィーグラフ 「侯爵殿の誘拐は我々の本意ではない。我々は卑怯な手段は使わないのだ。」
「このまま私を行かせてくれたら侯爵殿をお返しするが、どうかね?」
剣士アルガス 「ふざけるなッ!オレ達にかなうとでも思うのかッ!」
ディリータが片手でアルガスを制する。
剣士ディリータ 「よせッ、アルガス。彼は本気だ!」
エルムドア侯爵 「う・・・うう・・・・・・。」
侯爵のうめき声に3人が気を取られている隙に、ウィーグラフは逃げ出す。
アルガスが後を追おうとするが、出口でディリータが立ちふさがる。
剣士ディリータ 「行かせるんだ、アルガスッ!!」
剣士アルガス 「何故止めるッ!」
剣士ディリータ 「放っておいても骸旅団は全滅する!わざわざ危険を冒す必要はないッ!」
剣士アルガス 「・・・ぐッ!!」
侯爵の様子を見ていたラムザが声を発する。
剣士ラムザ 「大丈夫、弱っているだけで特に外傷はない。」
アルガスが近付いて来る。
剣士ディリータ 「イグーロスへ戻ろう・・・。」
侯爵を救出したラムザ達は、イグーロス城へと向かった。

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