- 異変 -

雪が降り続く夜の町。

いつも通りの平和な夜が訪れていた。
そんな中、机に向かって勉強しているミュート。
その時、突如ミュートのベッドの上に置いてあった本が開いたのである。
その頃、町ではあちこちで異変が起こっていた。
モンスターが出現し、人々は動物のような姿に変わっていった。
そしてマーシュとドネッドの部屋にも、異変が訪れようとしていた。
ベッドで眠りに就いている2人。
ドネッドは突如光に包まれ、姿を消した。
マーシュは気が付くと見知らぬ場所へと飛ばされていた。
何故か服装も異なっている。
マーシュ 「あれ・・・ここは・・・?」
不思議に思いながら歩いていたマーシュは、前から歩いて来た誰かにぶつかってしまった。
マーシュ 「あ、すみません。」
マーシュがぶつかったのは、トカゲのような姿をしている男だった。
しかしきちんと2本足で立っており、洋服も身に着けていた。
髪の毛が生えているのが不気味である。
トカゲのような姿をした男 「余所見してンじゃねぇぞ!」
マーシュ 「ト、トカゲ人間・・・?」
トカゲ人間 「なンだと、小僧っ!今なンて言った!?」
マーシュ 「えっ?」
トカゲ人間 「オレのことを『トカゲ』って言ったろ?あン?言ったよな?」
トカゲ人間の気迫に負けたマーシュは、思わず1歩下がっていた。
トカゲ人間 「よくもオレ達バンガをトカゲ呼ばわりしやがったな!」
そう言ってトカゲ人間はマーシュに尚も迫ってきた。
険悪な雰囲気を察したのか、周りにいた者達もいつの間にか姿を消していた。
マーシュはどうすることもできずに、また1歩後ずさった。
何者かの声 「クポ〜、やっと見つけたクポ〜。」
その声と共に、羽の生えたウサギのような不思議な生き物がマーシュの元へとやって来た。
バンガ族の男 「モーグリか。この小僧はお前の連れか?」
モーグリ 「田舎から出て来たばかりクポ。あんた達バンガのこと、よく知らないクポ〜。」
マーシュ 「・・・・・・。」
驚きで声も出ないマーシュに向かって、モーグリは声を掛けた。
モーグリ 「ほら、謝るクポ〜。」
マーシュ 「あ、う、うん。ごめんなさい。」
モーグリ 「ここはモグに免じて許してやって欲しいクポ。」
モーグリも頭を下げ、マーシュと一緒に立ち去ろうとした。
バンガ族の男 「おい、コラ、ちょっと待て!」
その声に、マーシュとモーグリは振り返った。
モーグリ 「クポ?」
バンガ族の男は、再びマーシュの元へと近付いて来ると言った。
「よく見りゃ、お前のその格好・・・ソルジャーだな。」
マーシュ 「ソルジャー?」
バンガ族の男 「なら、ここでオレがエンゲったところで、文句はねぇってことだ!」
マーシュ 「何?どういうこと??」
その時、辺りに笛の音が鳴り響いた。
すると空から鎧姿の騎士が降りて来たのである。
モーグリ 「エンゲージに入るクポ!!」
モーグリがマーシュに声を掛けた。

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2005年4月15日更新