八葉戦隊リュージンレンジャー 第2話

「ありがとう、お兄さん。」
家まで送ってもらった私はお兄さんにお礼を言った。
「ひどいなあ。私には橘友雅っていう名前があるんだけどね。さっき名刺を見せただろう?」
「わ、分かったわよ。ありがとう、橘さん。」
「うーん、友雅って呼んでくれないのかい?」
「ちょっと、何でいきなり名前で呼ばないといけないのよ。とにかく、今日はありがとうございましたっ!」
私はバタバタと家の中に駆け込んでしまった。
ちょっとぉ、何で顔が赤くなってるのよぉ。
鏡を見た私の顔は、りんご病のように真っ赤になっていたのだった。

「友雅、最近巨大な負の力を感じるのです。」
「藤姫。それは奴らですか?」
「そうです。だが同時に相対するリュージンの如き正の力をも感じるのです。我々に近い存在を・・・。」
「いよいよ対戦の時が近付いているようですね。」
「友雅、早くリュージンの力を宿すに相応しい人物を探し出さなければなりません。このままでは地球も滅びてしまいます。」
「分かりました。私も引き続き調査を続けます。それから・・・。ちょっと気になる少女がいるのです。」
「その少女というのは?」
「どうやら奴らに目をつけられているらしく、私も陰ながら危険がないように見守っているのですが・・・。」
「狙われているというのですか?」
「はい。」
「きっとその少女は狙われるに足りるだけの力を持っているのでしょう。このままでは少女が危険です。直ちにここへ連れて来なさい。」
「かしこまりました。」

はあ、さっきはびっくりした。
でもこの携帯どうしよう?
このまま持っていてもいいのかな?
でもちょっと怪しいけど探偵さんだって言っていたし・・・。
何かあったら本当に助けにきてくれるのかな?
自分の部屋で橘さんからもらった携帯を眺めながら、私はそんなことを考えていた。

「あかねーっ、ちょっと買い物に行ってきてくれない?」
お母さんの呼ぶ声ではっと我に返った。
私は階段を駆け下りて行った。

「何を買ってくればいいの?」
「砂糖が切れそうなのよ。あとついでに醤油もお願い。これ、お金ね。」
「分かった。じゃあ行ってくるね。」
私は財布を持って家を出た。

あれ?
ギャグかと思いきや、今回はシリアス調に・・・。
今回、藤姫登場です。
やっぱり偉い人です。(笑)

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