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2人がチェスターの家に辿り着くと、おいしそうなカレーの匂いがしていた。 「おっ、マーボーカレーだ!」 「アミィが作ったのかな?あいつ、料理好きだからな。」 「ちょっと味見を・・・。」 他人の家にも関わらず、クレスは鍋の蓋を開けた。 クレスはマーボーカレーが大好物だったりする。 「おいおい、ほどほどにしとけよ。」 「分かってるって。」 チェスターの声に答えながら、味見と称してつまみ食いをしてみる。 「・・・。うっ、うまい!」 クレスは満足気に笑った。 その後2人は、2階へと上がって行った。 「あ、クレスさん、こんにちは。これ・・・。」 留守番をしていたアミィは遠慮がちにクレスに何かを差し出した。 「作ったんです。」 アミィが差し出したのは、手作りのマスコットだった。 マスコットを見たチェスターは、にこやかに言った。 「クレスの格好をした人形だ。ハハハ、よくできてるじゃないか。お前、毎晩遅くまでそれを縫っていたのか?」 「ううん、そんなには・・・。」 「ありがとう、大切にするよ。」 クレスは嬉しそうに礼を言った。 「なぁアミィ、オレには?」 「・・・・・・。」 「ああっ、兄さんは悲しいぞ。」 チェスターがすねたように言うのを見て、アミィは仕方がないというように肩をすくめた。 「もうっ、じゃあね・・・お兄ちゃんには、これあげる。」 そう言って差し出したのは、チャネリングであった。 「悪いな。」 チェスターはすっかり機嫌を取り戻していた。 「あっ、そういえばアミィ、これ雑貨屋の親父から、お前にって・・・。」 「えっ、お兄ちゃんがもらったんじゃないの?」 チェスターが差し出したりんごを見てアミィが尋ねた。 「いや、お前にだよ。なぁ、クレス?」 「うん。」 「それじゃあ後で、お礼を言いに行かなくちゃね。」 「何だかんだ言ってチェスターは優しい兄貴だよな。」 クレスが言った。 「アミィ、クレスの家に寄ってから狩りに行こうと思うんだけど・・・。」 「うん、分かったわ。行ってらっしゃい。気をつけてね。」 アミィに見送られ、2人は再びクレスの家へと向かった。 - 第7話完 - |